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=凛とした朝の空気に触れたくて薄明りの下靴紐結ぶ=
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数年前、ある歌壇で選者の先生から推薦を頂いた一首。

昭和41年に結成された短歌グループ「泥の会」
僕も毎月1回発行している歌集に10首ほど短歌を寄稿している。
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「泥の会」は結成以来、半世紀以上に渡って「われわれを取り巻く現状から弱弱しく目をそらすことなく、真実に生きるひたむきな明暗」を歌い続けて来ました。と現代表の中川氏。
前宮城県歌人協会会長の佐久間氏によれば、「土の匂い」がぷんぷんと漂う作品の連続と評される。

泥の会創設である故堀籠健さんは、オヤブンの親分のようだった人で「船形山のブナを守る会」発足にも大きな影響を与えた。そして30年近く前に僕がブナの会に参加する時には仲介役となってくれた人であった。上の写真の表紙のイラストは、ゲージュツ家コセキトシオとお嬢さんのコセキハナコによるもの。

=冠雪の朝船形は朱に染まり神降り来たると手を合わせ見る=
=イノシシは殺されたとて泣く人おらず言葉ばかりか命の平等=
僕はこんな短歌を作っている訳だけれど、31文字に凝縮するって難しいけど面白い。


短歌の話はここまでにして、凛とした空気の船形山です。
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毎年、積雪期が始まる前に升沢避難小屋のバイオトイレのオガクズ総交換をする。今年は色々な事情で月末の今日まで延びてしまった。便槽内のオガクズが凍っていないのを願いながら、新雪の升沢コースを行く。

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金崎平もイイ感じ。

標識22番あたり、鳴清水の下でワカンを履いた。
薄っすらと積もった雪には寒々しさを覚えるけれど、ワカンが必要なくらい雪が積もると逆に暖かさを感じる。

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途中で朝めしとして食べようと握ってきたおにぎりを車に忘れて来てしまい、腹ペコで升沢小屋に到着。

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凛とした冬の空気感から、熱々の煮込みうどんの満腹感へ。

お腹が満たされた後は、オガクズ交換。
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さいわいにオガクズはまだ凍る一歩手前だった。
柄杓で掻き出したオガクズは、土のう袋25袋分。女性が使う例のナニは5つくらいだったかな?
無くならないものですね。

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さらさらのオガクズを補充してメンテ作業は終了。

僕はこの作業のことをブログでお伝えするけれど、どこの山小屋のトイレも誰かがメンテしているってこと。
トイレットペーパー以外の異物も誰かが処理してくれているってことを忘れないで欲しいと思っている訳です。

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冒頭のように朝に出発したけれど、下山したのはヘッデンを灯すギリギリ前くらいの夕刻になってしまった。
来年秋に今回取り除いたオガクズを担ぎ下す時は、ご協力をお願いすることになるかもしれません。



# by mt1500funagata | 2019-11-30 22:37 | 船形山界隈 | Trackback | Comments(0)