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仙臺御領分絵図:慶應元年(1865年)より
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今から155年も前に描かれた絵地図にも「ソバ倉」は描かれていた。
泉ヶ岳が「南泉根」、北泉ヶ岳が「北泉根」と記されている。

古い絵地図なので、位置や縮尺は現在のものとは比べものにならないほど大雑把ではあるけれど、、、。

古語に近い日本語では、山腹にある崖のことを「そわ(岨)」とか「そば(岨)」と言う。同じく岩山のことを「くら(倉)」と呼ぶ。

その「ソバ倉」は、泉ヶ岳登山道を水神から北泉ヶ岳に向かい、うぐいす坂を上りきったところで進路を西へ、等高線に沿って水平移動して行った先にある。
すぐ先は、切り立った山腹の崖な訳で、まあ!とにかく見晴らしが良い。

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ほとんど風のない青空の下で、この大展望を眺め尽くして来た。

昼食の場所に向かう途中の尾根で、僕らの行く先をウサギが文字通り「飛ぶように」横切り跳ねて行った。
すると、今度はハイタカ(?)が林の中を樹間を縫うように、横切り飛んで行った。
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3月9日 追記
林の中を飛んでいたのでその場では安易にハイタカだと断定しましたが、見た目の大きさ、ウサギを獲物として襲った等、あとからよーく考えるとハイタカではなく、クマタカだった可能性が高い。と言うよりクマタカでしょうね。以下、本文をクマタカに訂正します。
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今日は大展望のあとにウサギとハイタカ(?)が見られてラッキーだったね!なんて話しながら歩いていると・・・
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雪面に、何やら動物が争ったような形跡と、傍らにはウサギの抜けた毛が落ちていたのを見つけた。
その光景は、すぐに想像がついた。雪面を歩いていたウサギをクマタカが襲ったのだろうと。

その想像はすぐさま当たりだったことが分かった。
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この写真、わかるかなー?向こうからウサギが走って来てるでしょ。そしてウサギの歩幅以上の間隔が空いて、何かが落ちて引きずられたような跡がある。
つまり、向こうから走って来たウサギが、クマタカに捕まって宙に浮いた。ウサギも必死に暴れるものだから、そう簡単には行かない。暴れるウサギと仕留めようとするクマタカが争った場所に、先ほどのウサギの毛が残されていたって訳。

クマタカは獲物を掴んでいなかった。そして、毛が抜けたウサギがその場から逃げ去る足跡が残っていた。
ウサギは生き長らえることが出来たけれど、クマタカは空腹を満たすことが出来なかった。

逃げたウサギの足跡を追うように僕らが歩いていたら、すぐ脇の窪みからウサギが駆けだした。
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そのウサギの背中は、毛が抜けてその周りは赤く血が滲んでいるように見えた。

市民の山と親しまれている泉ヶ岳。登山道をちょっと離れただけだけれど、こんな生きるか死ぬかの野生の営みがあるのですね。

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四本桂(樹木として正しく言うならばカツラではなくシナノキ)に囲まれての昼食。

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白湯煮込みうどんを4人で9玉。
「北泉山頂どーする?」「別に行かなくてもいいんじゃない?」「行ったことない訳でもあるまいしねー」
北泉山頂往復の時間を昼食の時間延長に使った。

多くの登山者が歩いたトレースを横切り、谷のほうに下りた。ちょっとは雪山遊びをするつもりで、プチバリエーションのルートで下山開始。
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踏み固められたトレースを辿るより、抜群に面白い。

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トレースのない雪面はブナの影も美しい。

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ルートを選べば、北泉ヶ岳からの下山もこんなに素敵なルートになる。

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来週予定している北泉ヶ岳周辺観察山行の下見でした。

来週、3月14日(土曜日)船形山のブナを守る会では、上記記事に沿った形での観察山行を予定しています。(当日の状況によりルート変更の場合もあります)
当会は会費会則なし、ブナと山を愛する人ならだれでも参加できます。上記ルート程度歩ける方で参加してみたいと思われる方は、お名前、大まかな住所と年齢(何十代)を明記の上、僕あてにメールでご連絡ください。詳細を送ります。mt1500funagataアットマークyahoo.co.jp(アットマークは@)


# by mt1500funagata | 2020-03-07 23:28 | 泉ケ岳周辺 | Trackback | Comments(0)