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春の足音と子グマの声

週末の朝、森に身を置いていた僕は、まだ芽吹きが始まっていない林越しに、ツキノワグマの子どもの声を聞いていた。

今日は、春の足音を聞くために森へ向かった。

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訪れる人も無いミズバショウの小さな群落のある森。
そろそろ起きだしたツキノワグマはミズバショウの株を齧りに来ただろうか?
今年の春は早足でやって来ていて、既にぽつりぽつりと花が咲いていた。

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もうじききれいな紫の花を咲かせる、咲かせたところで誰も見てくれない、きれいだと言ってもらえる訳でもないのに。

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光がほしくて雲の動きを見上げていたら、森の上をオオタカが縦断していった。
カメラを手に、ずーっと空を眺めていたら、今度はクマタカが現れた。さっきのオオタカより遠くだったけれど、ふた周りくらい大きいってのは充分見て取れた。
オオタカって蒼鷹なわけで、大きいから大タカではない。クマタカは角鷹(隈鷹)なわけで、熊みたいだから熊タカってことではない。

森の中に身を置いてずっと空を眺めていたから二種の猛禽を見ることが出来た。
森の中に身を置いてずっと森を眺めていたらツキノワグマを見ることは出来るだろうか?

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この沼の畔の森にはツキノワグマが棲んでいる。
見晴らしの良い切り株に腰をおろし、身を置くことにした。
現れてくれるだろうか?

ツキノワグマのほうが僕を先に見つけたようだった。
鳥の声を聞きながら10分くらい経ったころだろうか、林の向こうの丘のほうから人の声が聞こえたような気がした。
その声は一気に大声に変わった。ミャオーンとギャオーンとガオーンを足して3で割ったような声。
あー、ツキノワグマの子どもが母グマを呼ぶ声だ・・・。

冬ごもりの穴からまだ離れられない子グマが穴を背にして首を伸ばして上を向き頭を左右に振りながら、声を上げているのだろう。
「おがーさーん!だれか来たみたいだどーー!おがーさーん!」
鳴いている姿を想像してみると、ギャオーンガオーンって声がそう云っているように聞こえてくる。

子猫の鳴き声とは比べ物にならない大きさで、たくましさを持った太い鳴き声だけれど、その声は、とても可愛らしい声だった。
合計2時間半ばかり、この森を眺めて過ごした。声は数回聞いたけれど結局姿を見ることは出来なかった。

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帰途、田圃の土手も春だった。
スプリングエフェメラルなんて洒落た呼ばれ方はされない。
でもイイよー。田舎の春ってカンジでイイよー。

姫踊り子草・・・なんて素敵な名前なんでしょう!
イヌノフグリ・・・なんて可哀想な名前なんでしょう!


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by mt1500funagata | 2016-03-27 00:09 | 野生動物との出会い | Trackback | Comments(2)

当ブログにも度々登場する「船形山のヒゲの写真家」
桜井洋次氏が主宰する写真家グループの写真展が開催されます。
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僕はこの写真展を毎年楽しみにしている。
なぜなら、撮影場所は船形山麓しかも升沢あたりに特化しているから。
この案内に使われている写真も、どこで撮影したか?僕にはすぐわかる。
旗坂キャンプ場に向かう時には必ず通る場所。
車で通過するだけでは気が付かない船形山麓の表情を切り取っていると思う。
こーゆーのがイイんだよなあ~。

写真撮影のために森へ行くんじゃなくて、
森を歩いていて見つけた素敵な部分を記憶するための写真って言うような・・・
そんな風に僕は感じている。

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***
実は、上記の写真を撮影しているヒゲの写真家の後ろに僕が立っていた。




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by mt1500funagata | 2016-03-24 00:08 | Trackback | Comments(0)

ブナの会で三光の宮へ

船形山のブナを守会の恒例行事、早春のブナを見る山行の今年の行き先は三光の宮。
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気温が下がり風も冷たく、厳冬期に少し戻ったかな?と思うような天候だったけど、ブナの会20名が三光の宮を目指した。
例年この山行は僕がリーダーで先頭を歩くのだけれど、大人数の先頭って案外大変。でも今日は天候のせいか参加者が少なく、知ってる人たちばっかりなので、ペースをあまり遅らせることなく歩くことが出来た。一般参加も含めて50人を越える行列での先頭を務めたこともあったけど、その時は特に大変だった。
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予定の時間より40分早く、三光の宮に到着。
標高1200mを越える辺りからは、霧氷が出来ていた。
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昨日の気温でくさった雪が、今日はガッチリ締まり夏道よりも歩きやすい。しかも道に限らず好きなところを歩けるのも良い。

山好きが集まっている集団ですが、船形山のブナを守る会は自然保護団体です。だから本来は今回の山行も自然観察会な訳です。
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旗坂平と一郡平の中間地点、登山道を登りの場合は右手に「遊悠の森」と言って森林管理署から借り上げて「森林の再生活動」を行っている場所がある。
15年前(平成13年)から始まったこの活動は、かつての大規模伐採・拡大造林計画によってブナが伐採され杉が植林され、植林地の管理の為に大量の除草剤が使用されてササヤブになっていたこの場所で広葉樹の森を再生させようって言うもの。
ササの陰になっている広葉樹の稚樹の周りのササを刈って、日光が当たるようにして生長を促す。
***当時の様子は、WEB版を参照して下さい
船形山から森の再生・復元を願いながら(平成13年7月15日)

15年間続けて来て、継続の力そして森の復元力が見えるような形になってきた。
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写真の場所は15年前背丈ほどのササに覆われた一面のササヤブだった。
今ではご覧の通り、ブナ・カエデ・ホウ等々広葉樹の幼木が生長している。
あとはニンゲンが手を掛けなくても、広葉樹の森が広がってくることだろう。
もっとも、この15年は試行錯誤の繰り返しだった。闇雲にササを根本から切ってしまうと雪の重みや風に稚樹は耐えられなかったこと、日当たりを確保しつつも幼樹を守るササの刈りかた。刃物を使うのでケガもあったし、スズメバチの攻撃を受けたこともあった。

自分達が続けてきた森林の再生活動の成果なのかどうかはわからないけど、ササヤブから広葉樹の森に変わってゆく場所。
僕はこの場所まで歩ける限り、この場所を見守り続けたいと思っている。


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by mt1500funagata | 2016-03-21 01:19 | ブナの会行事 | Trackback | Comments(0)

雪がとける前に行っておきたい場所があった。
・・・袖倉。
(注)後にこの場所は、「宮城の名山:柴崎徹著」により「上ソバ倉」であることを知る。
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ハンドルネーム、maro7さんという方の北泉の御秘所は袖倉…(^o^)」と言うブログ記事がきっかけだった。

20年以上も前、30歳を少し過ぎたばかりの僕は木製ワカンを履き一人で船形から泉ケ岳にかけて歩き周っていたものだった。
その頃、後白鬚山と三峰山そして横川の谷が真っ正面にドーンと迫る景色を見た記憶はあった。でも、それがどこから見た景色だったのか、あやふやなまま今に至ってしまった。その記憶を呼び起こしてくれたのが、上記のブログ記事。
行ってみなければならないと思った。


スキーゲレンデの雪もすっかり解けて無くなってしまった泉ケ岳。ノーマルコースは登る気がしなかった。
ヨコミネ裏泉ルートを選択した。(正式にこんなコースないです!勝手に名前付けてます)
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取り付きはスプリングバレースキー場の駐車場500m手前の取水施設のある沢。(砥草沢?)
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3月だというのに沢登りをしてしまった。急勾配の沢床の石はほとんどが浮き石、後続メンバーと一直線にならないように尺取りスタイルで登った。

距離を短縮し高度を稼ぐと
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SVスキー場の林間コースの途中に出る。
しばらくコース通りに歩けば、ヨコミネシオジ谷地。
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ミズバショウが顔をちょっぴり出しているのを見つけた。
こんな春の兆しを感じてホッコリしていられるのもここまで。

これから登る裏泉の尾根
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結構、急ですよ!
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SVスキー場の南端のゲレンデの脇を登り、第4ペアリフトの終点近くから尾根に取り付く。
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かなり急です!でも今日は急な斜面を求めて来たんだ。
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とても急です!山頂台地の直下は、普通の言葉使いだったら崖って言うかな?
崖の上から斜面とほぼ水平に正午近くの陽が僕を照らした。山頂の台地はあと少し。
崖を登り切ってそのまま進めば「北泉ケ岳へ→」の道標のところに出る。
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誰もいない山頂。
泉ケ岳って週末には多くの登山者で賑わってるイメージだったのだけれど、こんな日もあるのだ。もっとも、登ってくる途中にスライドする人はいる訳がない。

山頂の薬師様には申し訳ないけれど、今日の山頂は目的地ではない。
一般コースを三叉路まで下り、三叉路から西の尾根に取り付き袖倉を目指す。
ルートはmaro7さんのブログを参照して下さいね。

ルートと言えば、ここはツキノワグマの横断ルートになっているようです。
ミズバショウ見て春の兆しを感じればホッコリするけれど、
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起きだしたばかりのツキノワグマの足跡(しかも通ったばかり!)見て春の兆しを感じればキンチョーする。
「オハヨーゴザイマース!ちょっと袖倉まで行って来るだけデスカラー」
大きな声をかけた。
痕跡や足跡でクマの存在を感じたら僕はニンゲンの言葉で大きく話しかける。
きっとクマもわかってくれるだろう。・・わかってくれる・・かな・・・?

あらら・・・!
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少し離れて同じ方向に、別なクマの足跡。
さっきの足跡より一回り大きく重みを感じさせる。
三叉路から水神に向かう道の途中に熊棚が多くあって、この辺はツキノワグマの通り道なんだよって言われているけれど、ホントだった。

2週間で積雪量はだいぶ減ってしまったようだ。
ヤブがひどくガレ場になっている袖倉の際までは危なくて行くことは出来なかった。
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袖倉からヤッホー!20年前の僕にヤッホー!
この場所からの眺めは天気が良い日に限る。
けど、僕は曇天であっても構わなかった。

この場所に来ることが目的だったから。



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by mt1500funagata | 2016-03-19 21:40 | 泉ケ岳周辺 | Trackback | Comments(4)

今日の船形山は綺麗だった。
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昨夜降った雪がさらりと積もり、青空とのコントラストは息を飲むような美しさだった。

3月に船形山山頂へ行くのは久しぶり。
天気も良いので、登山ルートは湯谷地尾根ダイレクトルートを選んだ。
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旗坂キャンプ場の登山口から升沢コースを登り始め、標識20番から一般ルートをはずれ小荒沢源頭のブナ平を目指す。
精霊の宿るブナ、「黒森」と「花染」に今年も会うことが出来た。
初めて訪れたとき、この二本のブナがこのブナ林を守っている、このブナには感情と精神,そして記憶があるのだと僕は感じた。
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ブナ平で一番太いブナ、威風堂々って立ち姿。

ブナ平を後に花染山の稜線を越え雪に埋まった保野川を渡り、湯谷地尾根に取り付く。
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もちろん道はない。登れるのは積雪期だけ。あと少しすれば保野川の雪どけが進み両岸の雪のブロックが崩落し水量は増して渡ることは出来なくなる。
積雪量が例年より相当少ない今年は、この尾根を登れるのは来週くらいまでかも知れない。
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右手に湯谷地と前船形山を眺めながら順調に高度を上げてゆけば、
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左手の下方に升沢小屋がこんな風に見えてくる。
そして、最後の急登を登り切れば・・・
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真っ正面に船形山山頂。
湯谷地からここまで尾根通しに一本道、さらにここから山頂までも一直線。
だから、湯谷地尾根ダイレクトルート。
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山頂直下の雪原。
美しい景色なのだけれど、僕の見た美しさと同じように伝えることは出来ない。
僕の記憶の中にある景色の美しさに勝ることは出来ない。
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雪原を上を指し真っ直ぐ登って来れば山頂。
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山頂の小屋も砂糖をまぶしたお菓子の家みたい。

僕らの登山のゴールは山頂到達ではない。山頂で美味いものを食べること。
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今日の山頂小屋でのお昼は「トンポーロー茶漬け」今日も☆三っつ!

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積雪期の山。

登山道に捕らわれず、今日のように好きなところを自由に歩ける。
その自由度と開放感がたまらない!




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by mt1500funagata | 2016-03-12 23:18 | 船形山界隈 | Trackback | Comments(13)

今日は啓蟄。
あーぁ、、、厳冬期も終わるよわ、、、
春は待ち遠しい季節ではあったけれど、厳冬期が終わるのはちょっと寂しい。
雪と戯れ遊ぶ季節・・・終わるんだよわ、、、

そんな訳で、寒さと雪を求めて奥羽山脈脊梁へと向かった。
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寒風山。古地図にはカンカセ山と記載されていて、
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近くには「ナツノコナイ山」と呼ばれていた山もある。(ナツノコナイ山ってどこを指すのかご存知の方コメントお願いします)

厳冬期の終わりかけの雰囲気を求めていたけれど・・・
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春山だよわ!
今日は啓蟄ってだけあって、これじゃあ虫も土から出たくなるのも分る。

ワカンも要らないスノーシューは役に立たない。全行程をアイゼンで通した。
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寒風山は積雪期に登る山だと思う。それも天気の良い今日のような日なら最高だろう。

だって!
張り出した雪庇の弱点を探して尾根に取り付けば・・・
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こんな雪堤の尾根がずっと続くんですよ。
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距離約2.8km標高差400m弱、こんな白い廊下を登り続ける。
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山頂手前でアオノ背を振り返ると、こんなですよ!
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毎朝のように眺めている船形連峰の反対側の顔。
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船形山頂の小屋もはっきり見えていた。

寒風山山頂は気温も高く風もない。
久しぶりに山のパスタ屋「びゅうFunagata亭」がオープンした。
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船形本山をバックに調理。
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2色パスタ「カンカセーナ」の出来上がり。
二人前で950円。☆三っつ!

最後はタイトルのMy best ヤッホー!
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下山途中、一番のビューポイントでヤッホー。

今までで一番のヤッホーだった。
戸立沢を渡って後白髪山を駆け登り、長倉尾根を縦走し本山から観音寺コースを駆け降りて僕のところへ戻ってきた。

僕のヤッホーは全速力で船形連峰を周回した。
寒風山で My best ヤッホー!

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My best ヤッホー動画です。
さすがにこだまの声は拾いきれてないですけどね。



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by mt1500funagata | 2016-03-05 22:59 | 船形山界隈 | Trackback | Comments(2)

行ってきました
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東北の山の美しさが見事に表現されいて・・・
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素晴らしい写真の数々でした。
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是非、足をお運びください。


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by mt1500funagata | 2016-03-02 22:43 | Trackback | Comments(0)