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カテゴリ:七つ森界隈( 42 )

幸せの黄色い花

この数年、5月の半ばくらいからソワソワし始まる。
今年も、あの黄色い花に会えるだろうか?今年も咲いているだろうか?って。

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咲いてました。きんraん。

今年は時期も時間帯もタイミングが悪く、昨年のようにきれいに開花しているところは見られなかったけれど、そこに存在していることを確かめることができて良かった。

ここは、登山道も踏み跡もない山林のヤブの中。数年前に偶然見つけた。
きんraんが絶滅危惧種になってしまった一番の原因は盗掘なのだそうだ。

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場所も書かないけれど、僕はこの花の情報を提供するつもりでブログに書く訳ではない。人がほとんど近づくことなく盗掘に遭わないようなところに、こんな花が咲いている。今年も咲いていましたよーって報告するだけで、現地には来られないけれど「よかったねー」って小さな幸せを感じてくれる人がいるからなのです。

===6月2日 追記===
コメントを頂いて返信を考えていた時に思ったことを追記します。

共に数年前の話しですが・・・、先輩のKさんが七つ森で見つけた登山道脇に咲いたキンランは翌週には掘られて無くなっていたそうだ。泉ケ岳の麓のカフェでは敷地内の林に咲いたことをお店のブログにアップしたら3日後には3株すべて掘られて無くなったそうだ。キンランではないけれど、氾濫原の登山道脇に咲いていたノビネチドリは僕らが上流で昼食を摂っていた数時間のうちに掘られて無くなった。牛野ダム湖畔の林に咲いていたカキランは全て掘られて無くなった。

特にキンランは生育に特殊なラン菌が必要で掘って持ち帰ってもすぐ枯れてしまうのだそうで、掘って持ち帰る~枯らす~また掘って来るを繰り返した結果が絶滅危惧種への道のりだったのではないだろうかと思う。

餌付けキツネが小学校の課題の題材となったように、山野草の盗掘について教育現場で取り上げることも必要なんじゃないかな~?盗掘がもたらす悪影響や無意味さを子供のうちから知ることって必要だと思う。そして、それ以上に非常にデリケートな環境でしか生きられない野生の花の美しさと脆弱さを知ること、そんな環境の中に咲いているからこそ美しいのだと感じる感性を磨いてあげること。
盗掘されるんじゃないか?なんて余計な心配をしないで、ここに行けばキンランの群生がみられますよ!って、ブログに書けるような、そんな時が来るのを願って止みません。





by mt1500funagata | 2019-06-01 22:28 | 七つ森界隈 | Trackback | Comments(2)

幻のブナ林~シドケの畑

「幻のブナ林」
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大和町吉田の若畑地区から南東約600mの地点、海抜100~199mの地域。
ヒントはこれだけだった。

何年かかかって探し当てたのは、今から18年前の12月のことだった。
(ブナの便りWEB版)
http://funagatayama.web.fc2.com/011223.htm

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それ以来、何度このブナ林に足を運んだことだろう。

杉の植林地の入り組んだ荒れた暗い作業道を歩き、踏み跡もないヤブの尾根を登った先にこのブナ林がある。
もちろん訪れる人は滅多にいない、って言うか知ってる人すらほとんどいない。
ずいぶん前に僕は船形山のブナを守る会を代表して、この奇跡のようなブナ林を保全保護して欲しいと嘆願書を森林管理署へ提出したのだけれど、森林管理署ですら分からなかった場所なのである。

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暗い杉林の中を歩いて来ると、この広葉樹の森がひと際明るく,そして温かく感じられる。

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アカシデもこんな立派に空を仰ぐ。

足もとには
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派手さはないけれど、小さな花が美しく咲く。

ここも僕が見つけた僕の大切な場所。

ブログで道案内なんてしない。行ってみたいのならば冒頭の一行のヒントを頼りに探し当てたほうが、よっぽど美しいと感じるだろうし、心に残る残る場所になると思う。こんな素敵なところが船形山の麓にはありますよと紹介はするけれど、大切にしている場所の情報の安売りはしたくない。

もし、あなたがこの森に行き着くことが出来たならば、ここはあなたが見つけたあなたの大切な場所になることでしょう。
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幻のブナ林の木漏れ日の下で小鳥の声を浴びながらコーヒーを味わい、幻想的な時間をひとしきり過ごした後は・・・

一転俗的となり、シドケ畑へ向かう。
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僕は山菜の中ではシドケが一番好き。
好みは二分されるみたいだけれど、僕はシドケこそが山菜の味って思う。

秋のナメコ畑もあるけれど、ここは春のシドケ畑。
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こんなところは、人と会うよりクマと会う確率のほうが高いのではないかな?
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大きな声で「今日はクマスプレー持ってるからなー!出てくると痛い目にあうぞー!」って言って回る。奴らにも声は届いたようで、姿を現すヤツはいなかった。

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山菜・キノコ用に作った「手作りの逸品」

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イカリソウの向こうにシドケだらけってのがわかりますかあ~?
いちいち探す必要なんてない。採ってるそばから次のシドケは目に入って来る。だからここはシドケの畑。

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けっこう採れました。
これからの数日間、主食はシドケとなる我が家の食卓。

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残りはサッと茹でて冷凍保存。タラの芽はオマケですね。

このシドケ畑も僕が見つけた僕の大切な場所。
しかも秘密の場所なのである。




by mt1500funagata | 2019-05-06 23:16 | 七つ森界隈 | Trackback | Comments(2)

七つ森 岩場に咲く花
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イワバウチワ

先週登った七つ森の某倉山。
今週がイワウチワの見ごろと思い、行って来た。

まあ、一番の目的は、先週見つけた洞穴を間近に見たかったってこと。
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岩場の位置はもう分かっているし、ロープ使えば楽に行ける。

同行したのは、高い所と急な斜面ヤバそうな所が大好きな登山女子Y子さん。
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こんなところはタマラナイ!

「やっぱり、イワウチワって岩に咲いているほうがキレイだわ~」
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岩場の洞穴のように見えた穴は奥まったものではなく、岩の隙間に根を張った樹木が倒れるときに根の周りの岩もろとも崩れ落ちたってカンジに思えた。
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懸垂下降で降り立った岩場の下部には、
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天井から雫を滴らせる岩屋があった。

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この雫を集めて持ち帰り、珈琲を淹れれば良かったなあって下山してから後悔した。

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雨降りの日か雨上がりの朝に再び訪れてみたいと思う。
僕はこの場所この水を「七つ森 岩屋の雫」と勝手に呼ぶことにした。

山腹を巻くように広がっている岩場の下部を岩に沿ってトラバースしていったら・・・

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滝!?

岩盤を濡らす程度の僅かな水が流れ落ちる。
ますます雨の日に来なければならない!って思いが強まった。

雨の日に行くには足場も悪く、ソートー注意し安全を確保する準備が必要だと思う。
行ってみたいって言う人っているのだろうか?
僕は行きたい!だって、七つ森に高さ10m近くあるだろうかって滝があるなんて、今まで知らなかったし聞いたこともない。
僕はそんなところにこそ興味があるし魅力を感じる。

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岩場にあり、イワウチワを育む水を落とす滝だから「七つ森 ウチワ滝」って勝手に呼ぶことに決めた。

豊富な水を落とす滝らしい「ウチワ滝」を見ることが出来るのは、いつの日のことだろうか・・・。

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岩場にはこんな花も咲いていた。

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帰り道の遊歩道の足もとには、こんな花も咲き始めていました。

近くて良い山・・・僕にとっては七つ森かな?
だって、登山口まで家から車で10分少々なんですよ。


by mt1500funagata | 2019-04-07 22:25 | 七つ森界隈 | Trackback | Comments(0)

3月30日土曜日の朝、七つ森に向った。

例年よりとっても春の訪れが早いようで、
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こんな花や
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こんな花が咲き始めていた。

いやいや、僕が七つ森に向ったのは花を愛でるのが第一の目的ではなかった。
七つ森が七つ森と呼ばれるずっと以前、古代岩クラ信仰の対象であった源流となる岩場を探すこと。「七薬師掛け」は有名で多くの人がやっているけれど、僕はそれに擬えて「七岩座(いわくら)掛け」が出来ないものかと考えている。

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七つ森の一つ、某倉山にある岩場。
これで五岩座掛けが出来たことになる。

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しばらく遊歩道を歩いて、途中から道を外す。

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急な斜面に早咲きの花を見つけた。

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一月に懸垂下降で下降中に右手に見えていた岩場を目指し、岩が累積した急斜な斜面を登る。急ではあるけれど体重を預けるには充分な岩を掻き分けて登るって感じなので、滑落とかの心配はほとんどぜずに済んだ。

急斜面を登り終えた僕は真正面に現れた垂直できれいに形が整った岩場を目にし、息を飲んだ。
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僕が古代人で自然崇拝のシャーマン的なものだったら、僕はこの岩の前で祈り儀式を行うだろうなあと思わせる場所だった。

幅20m高さ10mくらいか?
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この岩に触れた僕は、自然と五体投地をしていた。もっとも垂直な岩場であるから五体投地と言っても立ったままなんですけどね。五体投地って仏教で用いられるものだけれど、自然信仰のなかでも似たようなことはしていたのではないでしょうか。

もちろんこの岩は登れない訳で、左側を巻いて登っていったら、更に上段の岩場が現れた。
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こちらのほうが規模としては大きい。慎重に岩に近づき、全身で触れた。
この岩場を巻くにしても、ギリギリのスレッスレ。
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岩の上に溜まった腐葉土になる前くらいの不安定な地面を慎重にトラバースする。
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ズルっと滑って転んでしまったらひとたまりもないですね。
一人じゃなければ、絶対ロープ張って確保すべき場所。ザックには50mザイルも入っていたけれど、一人だったら大丈夫と踏んだ。もっとも、人を誘って来られるような場所じゃあない。

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上を見上げれば垂直の岩がそそり立っていた。

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実は僕は遂倉山から松倉山の6座の中のどれか一つが古代岩クラ信仰の御神体山だと思っていた。でも、今回この岩クラを見て、どれか一つではなく、それぞれが御神体山なんじゃないかと思うようになった。

この岩場を巻くって言っても、とっても急!巻くなんて生易しいものではなかった。
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手がかりになるような低木もない。岩は下部に比べるとかなり小さくて体重を預けることは出来ない。
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地表に張った根を掘り出して手がかりにして登る。

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やっと尾根らしいところにたどり着いた。この尾根の先端が先ほどの岩場のてっぺんあたりだろうと思う。

あとはこの尾根を辿って山頂へ、って思っていたら、、、
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3段目の岩場が姿を現わしたではないか。この岩場は横に広がっているようだ。
右寄りに岩場に近づいて岩場の全容が見えた時、鳥肌が立った。
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横長で垂直な岩に五つほどの洞穴があるではないか。
それほど奥まった穴ではないようで、僕はその洞穴の成り立ちに仮説を立てることは容易だった。でも、その仮説をここで述べることはやめときましょうね。
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持っていたカメラはポケットサイズのコンパクトカメラで、岩場の全容を伝えるには広角側の広さが全然足りない。もっとも写真じゃあ実際に見たままの感動を伝えることは出来ないだろう。

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この最後の岩場を巻く時に、僕の住む大和町吉岡の町並みが見えた。
僕の部屋の窓からは、この○倉山は見えないけれど、この岩クラに住まう目には見えない誰かはきっと僕のことを見ているのだろうなあって思う。
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最後の急斜面をまた根っこを頼りによじ登る。

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山頂付近のお花畑に緊張を解きほぐされて、
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山頂で待つ薬師様に後から近づいて行った。

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帰り道、たんがら森の麓の玉ケ池のほとりで、石粉粘土で作った自作のオカリナを吹いてみました。木製のように見えますが、杖を作った時の余り塗料を塗ったためです。
自作オカリナって焼き物っていうハードルが高くて躊躇していたところだったのですが、柔軟な思考で焼かないオカリナを思いつきました。
製作記事は追ってアップするつもりですので、皆さんもチャレンジしてみたらいかが?



吹いている曲は「竹田の子守唄」。この曲を選んだのには理由がある。
七つ森を岩クラ信仰の対象としていたであろう蝦夷(えみし)、この池に伝説が残る坂上田村麻呂をはじめとする東奥征伐、そして竹田の子守唄は僕の中では一本の線で繋がっている。
ここでは詳しく触れないでおこうと思っているので、興味のある方は上記のキーワード+「ふしゅう」でググって見てください。繋がりが見えてくるかも知れません。

あー!あとオカリナは吹き始めてまだ1年って事を考慮して贔屓目に聞いといてくださいね!


by mt1500funagata | 2019-03-31 22:42 | 七つ森界隈 | Trackback | Comments(2)

積年の構想だった。
積雪期の七つ森七薬師掛け。

やっと、実行できる機会がやって来た。
積雪の状態、天候、メンバー・・・そして自分の都合のよい日程。

年末の大雪で積もった雪が程よく締まり、風も無く好条件に恵まれバリエーションルートでの七掛けが出来るかな?と思い七つ森へ向かった。

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車止め周辺で積雪の状態を確認し、ピッケルにアイゼン、50mザイルとハーネスを準備して、車止めからすぐ斜面に取り付き登り始めた。

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無積雪期にはなかなか歩くことが出来ない尾根を歩き、

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途中、懸垂下降でなければ降りられないような急斜面を下って一般登山道を大幅にショートカットし、結果的に・・・

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鎌倉山

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遂倉山

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蜂倉山(鉢倉山)

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大倉山

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撫倉山(自分ちを指さす)

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松倉山

六掛けしてきた。

松倉山から下山して、車を一台デポしている信楽寺(しんじょうじ)に戻れば、あとは車で移動して大森山(笹倉山)をピストンすれば七掛けの完成であります。

しかし!元旦登山で子供たちも登った大森山に一般ルートでピストンすることに大した意味はないのではないか?・・・というもっともらしい理由を付けて、選択の話し合いが持たれた。

時間も体力も、大森山をピストンするには十分残っていて、やろうと思えばできる。あとは、やるかやらないかだけの選択であります。

話し合いは一瞬で終わった。
ヘルメットに示した通り、
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「HETARE」であります。

大森山か?ラーメンか?答えはすぐ出るのですね。

だから、今回は六掛け。

でも、なかなか面白い「登山」でした。

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へえー!この〇倉山にもこんな岩場があったんだーとか新たな発見があったり。


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50mザイルを目いっぱい使った下降。

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4ピッチ行い、一般登山道を大幅にカットして次の山に向かったりした。


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懸垂下降4ピッチで下りて来た、この山は何倉山でしょう?

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道に囚われず自由に歩けるのは良いけれど、方向を見失うと修正のアルバイトが大変な林の中をルートファインディングしながら歩いたり、それはそれは楽しい時間でした。

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撫倉山の山頂から、僕の住む大和町吉岡の町を眺める。

朝な夕なに毎日眺めている七つ森。

まだまだ知らない事がたくさんある。

最後に、どんなルートだったかって?
GPSのログは取っていますけれど、地形図に線書いてお見せするような野暮は致しません。
今日のルートは僕が練り上げた僕のルート。
次に誰かが同じようにバリルートで七掛けしようと考えて、その人が練ったルートだったら仮に同じルートだったとしても、それはその人のルートになると思っている。

今年も楽しい一年になりそうな予感がした。

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今回のように大森山(笹倉山)を除き、たんがら森を含めた七山を登って「旧七薬師掛け」とか「元祖七薬師掛け」とか言ってる人いますけど、間違いです。たんがら森は元もと文殊菩薩を祀っている山です。
こちらの↓関連記事をご覧になってみてください。





by mt1500funagata | 2019-01-06 22:18 | 七つ森界隈 | Trackback | Comments(2)

七つ森 石神沢を探る

早朝から起き出して、七つ森あたりへ散歩に出かけた。
普段の散歩ならば動物たちとの偶然の出会いを一番期待するところなのだけれど、今朝はひとつの目的をもっていた。

七つ森の「石神沢」の源へ行くこと。
「石神沢」の源に聳えるであろう岩クラの下に立つこと。

「いわかみ沢」と読むのが正しいのではないかと思う。

「黒川郡の神々」と題された古い文献があって、その中に「石神沢」に触れている一文がある。
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七つ森の麓にある「石神山精(いわかみやまずみ)神社」は、元々現在の場所から数町離れた「石神沢」にあったらしいが、その「石神沢」なる地名が、逆に現在の石神の所在にちなんで名づけられたものであるかもしれない。と言うようなことが書いてある。

僕はこの一文を以前から知っていて、実は石神山精神社の吉田宮司に石神沢の場所を尋ねたことがあった。宮司は「石神沢って言うのはあの辺だ」と参道の階段から或る場所を指さして教えてくれたのである。そして、この時から僕の頭の中には、石神沢を遡って行けば、おそらく「あの岩場」に行き着くのだろうというイメージは出来上がっていた。

先週の大雪も落ち着き、今朝は放射冷却によって冷え込んでいる。石神沢を探険する条件は揃っていたのである。
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宮司が指さした場所から取り付いて、藪を漕ぎながら登るより、ある山の山腹を巻いて沢の上流部に出たほうが楽に行けそうなのは地形図をちゃんと読めばすぐわかる。

遊歩道から道を逸れて70m程度登ったところをトラバースして、遊歩道の反対側に向かう。
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まずは広く優しい尾根をひとつ跨ぐ。雪の締まり具合も良い感じで歩きやすい。

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杉の植林地の最上部あたりを横切った後の、次の尾根は岩っぽかった。
なるほど、僕が思っている岩場に近づいて来た訳だ。

今度は、ササ藪を漕いで急斜面を下ると・・・
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「石神沢」に出会った。
無雪期であっても水量は大したものではないだろう。

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意外と急です。
上部の様子を伺えば、やっぱり僕が思っていた岩場の下に出るようだ。
その岩場は以前何度も上からは覗いたことがあるけれど、下に立つのは初めてで、前々から来てみたいと思っていた場所。

やっと、この場所に立つことが出来た。
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正面
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上に向かって左側
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右側
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下(けっこうつーかかなり急)

三方を岩に囲まれた窪地状になっている「石神沢」の源。
この場所に立ってみると、冒頭の「石神沢なる地名が、逆に現在の石神の所在にちなんで名づけられたかもしれない・・・」と言う一文に疑問を持たざるを得ない。この一文を書いた方は、郷土史家と言われる方なのであろうが、多分、書物による考察が主で、実際に石神沢を遡って現地を見たことがないのだろうと思った。

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写真のとおり「石神沢」は、昔の人々が、神様が宿ると考えた岩クラに囲まれた場所を源とするのである。
神様の石(いわ)から流れ出す沢だから「石神沢」だと思う。

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急峻な岩場を登り、足の幅二つ分くらいの細い足場をトラバースして尾根に乗り上げ、遊歩道に合流し下山した。

ほんの2時間くらいで、短時間ではあったけれど緊張感を持った崖登りをし、自分で言うのも何ですが知的探求心を満たすことができた充実した朝の散歩でした。



by mt1500funagata | 2018-02-24 22:33 | 七つ森界隈 | Trackback | Comments(2)

2月も中旬を過ぎ日の出の時間が早くなってきた。
という事は6時ころには山のほうに向かえるってこと。

早朝の七つ森の麓には
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フキノトウが顔を出し始めていた。
季節は確実に春に向かっているのですね。

少し森の中を歩いてみる。
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ケモノ道に仕掛けられたくくり罠は、まだ残っていた。

本来、狩猟期間は11月15日から2月15日までなのだけれど、イノシシとニホンジカに限っては狩猟期間の延長が認められている。
ここ大和町も「第三期宮城県イノシシ管理計画」において重点地域に指定されており、イノシシに限っては、狩猟期間は3月31日まで延長される。

===以下、第三期宮城県イノシシ管理計画から抜粋===

(2) 個体数管理の方法
① 狩猟期間の延長
狩猟による捕獲圧を高め,個体数の低減を図るため,重点区域のイノシシ の狩猟期間を延長し,11 月 15 日から 3 月 31 日までとする(通常 11 月 15 日から 2 月 15 日まで)。ただし,延長された期間の内 3 月 1 日から 3 月 31 日までの間の猟法は,事故防止のため「わな猟」及び「当該わなに掛かった イノシシを止めさしするための銃器の使用」に限るものとする。また,2 月 中旬以降,山野等での人の活動が活発となることから,事故及びトラブル防 止のための広報活動を行う。
※ 止めさし=わなに掛かった捕獲物を確実に捕殺する行為
(宮城県公式ウェブサイトより)
===================
ほかにも、条件が整えば鳥獣保護区がイノシシに限っては捕獲が認められるように検討するとか、登山道や遊歩道以外を歩く場合は気を付けないといけない事柄が増えた。

詳しくは↓↓↓「宮城県イノシシ管理計画」↓↓↓

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管理計画の中で、「2 月 中旬以降,山野等での人の活動が活発となることから,事故及びトラブル防 止のための広報活動を行う。」とあるけれど・・・

僕は知らなかった。皆さん知ってました?
今朝、残されたくくり罠を見て「あれ?狩猟期間って終わってるんじゃない?」って思って調べてみた結果です。
大和町は平成25年4月策定の「第二期宮城県イノシシ管理計画」で地域指定されていたのですね。

広報活動って、どんなふうにしてるか県の担当部署に電話して聞いてみた。
「インターネットで公示していて、地方振興事務所にリーフレットを置いている」そうだ。

フキノトウ採りに行く年配の方がインターネットで狩猟期間を確認するでしょうか?地方振興事務所に足を運ぶ機会ってあるでしょうか?

広報活動の改善を要望し、リーフレット配布とか協力の申し出をしときました。


by mt1500funagata | 2018-02-21 09:04 | 七つ森界隈 | Trackback | Comments(2)

自由に使える半日の時間を使って、大和町の七つ森の奥にある蘭山(あららぎ山)に登ってきた。
蘭山っていうと泉ケ岳の前衛峰って言われ方をするけれど、大和町に住む僕にとっては七つ森の奥にある山なのである。
今まで、何回か登っているけれど全て大和町アララギスキー場を起点としている。

今日もアララギスキー場からのスタート。
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こんなのぶら下げて登りはじめる。
えっ!?蘭山でしょ?そう蘭山!

表題の通り楽しく登るなら
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ここ↑は外せない。

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スキー場の車止めには先行者があり、こりゃー途中までは楽できっかな?と思ったのもつかの間。
途中から道を逸れて難波森のほうに向かっていった。

全行程、ひとりラッセルが確定した。
スキー場ゲレンデを少し登って、△678へ直接乗り上げるつもりで、東の尾根に取りつく。
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いい具合の積雪量ですね。大和町には大雪警報が発令されていて、早朝から家の周りの雪かきをして、やっと車を出してきたんだ。
でも、この積雪量は今日の目的地である、痺れるような足が震えるような場所ではきっと味方になってくれる筈。

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けっこう急ですよー!

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けっこう雪深いですよー。
この東斜面は岩がゴロゴロしていて、油断してたら岩のあいだの吹き溜まりにつかまって、こんなふうになる。

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標高が上がってくれば、埋まっている岩を避けるような歩き方をしなければならない。

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暫く蘭山に足が向かなかった。
前回登ったのは、十数年も前になるだろうか?
この東斜面をはじめ北側の尾根状のところは、いろいろ歩いてみた。
一番楽に山頂の行けるルートも分かってはいるけれど、今日はこのルートを歩きたかった。

仲間内での吾妻連峰での新年会もパスした。なかなか山に登れない日が続く。
僅かな時間でも、深い雪を掻き分けて緊張感のある山登りがしたいと思った。
だから、裏山とも言える蘭山の、このルートを選んだ。

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雪に埋もれた大岩が目についてくれば、急登の終わりは近い。

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△678へ向かう尾根に乗り上げたようだ。

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尾根に乗り上げてしまえば、今までと比べたら散歩みたいなもの。
でも!この先に冒頭の〇印の場所が待っているのだ。

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△678。へー、ここにも来る人いるんだ。どっちから来たのかなあ?


さて、いよいよ今日の目的地に到達した。
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痩せた岩稜。
以前、雪の付き方がいやらしく、ここで撤退したこともある。

左右に細い樹木はあるけれど、落っこちたら僕の体重を止められるほどの強度はないだろう。
どちらに落ちても数十メートルの滑落は免れないと思う。
そんな訳で、50mロープとセルフビレイの準備をしてきた。
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際どい通過だったけれど、一歩一歩、岩の雪を払い足場を確かめ、岩に跨るようにしながら慎重に通過した。(もちろん通過中に写真撮る余裕はなかったです)

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当然、吹きっ晒しな訳で今まで感じなかった風をもろに受ける。

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今日は雪が味方になってくれて、風が強くなかったので何とか一人でも通過することが出来た。
ここは絶対ロープ張るべきだし、強風や雪の付き方とか条件によっては撤退も必要な場所だと思う。

今日はラッキーだった。

この岩稜を越えてしまえば、あとは消化試合みたいなもの。
尾根伝いにただ歩けば山頂や三角点へは簡単に行ける。

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北斜面を一直線に下山し、途中からは林道を利用してスキー場へと戻った。
深雪の下山は早い。登りは林道から2時間10分かかった高低差を20分で下った。

里山だけど、緊張感を持って楽しく歩けた蘭山でした。


by mt1500funagata | 2018-02-12 19:56 | 七つ森界隈 | Trackback | Comments(4)

七つ森、ふもとの大規模造林地
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右奥に見えているのは、七つ森のひとつ松倉山。

こんな荒涼とした伐採地の写真を最初に持ってくれば、森林破壊の現状を訴える記事のように思われるかもしれないけど、実はそうでもない。伐採される前、ここは杉の造林地で、ちゃんとした林業の施業計画に基づいて管理された造林適所だったと言える。
奥山の不適格造林地とは違う。

僕はカモシカとの出会いを期待して、度々出かけている。
このような更新された幼齢造林地は付近の森に棲むカモシカの重要な餌場となるのだ。日当たりが良く下草が茂るこんな場所を縄張りに持つカモシカは、食餌の60%をこんな幼齢造林地に依存するという観察記録もある。豊富な食料を得たカモシカが個体数を増やすのに一役を買っているとも言える。
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カモシカは確実にこの場所に生息している。

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仙台市内と直結する国道のすぐ5m脇にはカモシカの通り道があるのだ。

春になり、下草が茂りだす頃には複数のカモシカを観察することができるだろう。
今日は、見渡せる範囲にカモシカを見つけることはできなかった。

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カモシカの足跡を追って林の中へと向かう。
林の中では、カモシカだけではなく、いろんなケモノの足跡が入り混じり明確なケモノ道が出来上がっていた。

その道を辿り、斜面を下ったところに「くくり罠」があった。
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米ぬかで誘因しイノシシを狙った罠だった。
アブナイ!アブナイ!
ぼーっとして歩いていたら僕が「くくられる」ところだった。

大和町内では、今までほとんど見たことがなかった「くくり罠」が目につくようになって来た。
イノシシが増えたせいだろう。
狩猟期間中に登山道や遊歩道を逸れて歩く際には、気を付けなければならないことが、また一つ増えた。
皆さんも気を付けてくださいね!

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話は変わり、ところも変わって仙台駅。

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福島の小学生が、駅構内を歩く人に声をかけて手作りのパンフレットを配る。
「ちょっと良いですか?僕らは福島○○小学校の4年生です。福島の食品は安全で美味しいです。ぜひ食べてください。」
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カモシカの棲み処の森に、イノシシが爆発的に増えた。
奥山ともいえる船形山登山口の升沢でもニホンジカの生息が確認された。
福島の小学生が仙台駅で、福島の食の安全を訴える。

前記事に書いた、30年以上前に「船形山のブナを守る会」の小関代表が語った言葉を思い返す。

・・・便利さだけを追い求めて行くと迷路に入り、ひずみが生じます。・・・(中略・・・中略)・・・クマやカモシカも自然の中でしか生きられない。それを壊すのは人間のおごりです。・・・

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何の責任もないイノシシやニホンジカが悪者扱いされ、何の責任もない小学生が原発事故の尻拭いをしている(させられている?)。なんか、「ひずみ」を感じる。



by mt1500funagata | 2018-02-08 23:35 | 七つ森界隈 | Trackback | Comments(3)

1月23日早朝、七つ森を眺めに行って来た。

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雪面から湧き上がる靄が麓の道路や人工物をうまく隠してくれていた。
凛とした早朝の空気の中で見る七つ森は厳かな気持ちにしてくれる。

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休日の一日を山で遊ぶことに使うことが出来ない現状の僕は、こうして早朝の時間を使って山に向かう。
登るばかりが山じゃあない・・・って自分に言い聞かせ、七つ森と向かい合う。

僕はこのブログでも七つ森を始めとする山岳信仰や修験道のことに時々触れているけれど、本を読んだりネットで検索したり・・・ってばかりでは知識は得られるだろうけど、「心」まで分かることは出来ないんじゃあないかな?って思っている。
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自分でやってみる、体験してみるのがいい。
厳冬の2月に滝に打たれてみたこともある。

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般若心経の元である大般若波羅蜜多経の写経をしてみた。
全600巻あるうちの一巻。僕にとっては2巻目にあたる。

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1巻あたり1万と数百字、千日回峰行を行う修験者が真言を10万回唱えるのから比べれば、全然大したことない。

でも、やってみる。
今回は、ある人のことを想い、その想いが成就するのを願い、修験の寺院に納経した。

山に登る、山で遊ぶ、登ったついでに山頂の神社や祠に手を合わせる。
もう少し、その先を知ることが出来ればいいと思っている。

登山の対象としての山とは別な目線で、山を見ること知ることも必要だなあ~って思う年齢になったってことでしょうか?



by mt1500funagata | 2018-01-23 23:01 | 七つ森界隈 | Trackback | Comments(6)