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栗駒山塊一ッ石沢 平泉修験の足跡を追う

世界遺産 奥州平泉。
その昔、藤原三代で隆盛を極めた平泉にも修験者はいた。
栗駒山が大日嶽(または須川嶽)と呼ばれていた時代、平泉修験は満行の証として満徳山(現在の地理院地図では烏帽子山)から大日嶽に至り修行成就としたらしい。

そこで!探険隊は平泉修験の足跡を辿るべく、満徳山を目指すが、、、一筋縄では登れそうもない。
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今回は2回目の偵察で一ッ石沢の右股を稜線まで詰め登り、平泉から烏帽子山に至る尾根筋の確認であります。と言うのは、当時は国道はもとより登山道もない訳で、平泉からは磐井川そして一ツ石沢を遡って満徳山に登ったのではないか?と考え、その道筋を辿ってみるべきだろうと思った訳。

でも、その道筋は容易ではなかった。全行程、沢と藪と雪渓のみで往復わずか7km(平面距離)の行程に9時間を要した。
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総距離も短いし、核心部の5連瀑の高巻きも前回経験しているので、夕方前には十分下山できると踏んでいたけど、、、甘かった。

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まあ、最初はチョーシいいんですよ。「やっぱ2回目だと早く感じるねー」なんてね。

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下山したら真湯温泉寄って、予約していたボストンパイを取りに行って、メシはチロルでナポリタン大盛完食勝負だ!なんてね。

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開けた川原歩きから深山幽谷への入り口に横たわる旅の途中のブナ。何年かかってこの場所にたどり着いたのだろう。

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最初に現れる滝。この滝の上に連瀑があって直登は無理だってことも分っていた。

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それはそれは見事な連瀑なんですよー。滝の間隔とか高さとか、中間の逆くの字の斜瀑がいいアクセントになってる。
しかも、滅多に見たことある人がいないってのがイイ。

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この滝は直登を目指すのではなく、高巻きのこの位置から眺めるべき景観だと思う。

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連瀑帯の中間で出合う右股が今回の目的の沢。

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梅雨の晴れ間の夏空で気温は高いはずなんだけど、沢靴を通して感じる水の冷たさは上部に雪渓があることを物語っていた。

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最初の雪渓を越えると、そこは僕らしか見た者がいないだろうシラネアオイの楽園だった。
いつも思う。誰に見せる訳でもないのにこんなに綺麗な花を咲かせる健気さを。

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イイね、イイね!沢が雪で埋まってる。これで相当時間の短縮になる。

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状況は想定していたので、ピッケルを持参したのは正解だった。ただ足元がチェーンスパイクってのは心許ない。雪渓の端っこを片手にピッケル、もう片方は笹を鷲づかみにして慎重にパスする。

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落ちたらアウトの広い雪渓を抜け出し、一ツ石沢の源頭部に進む。
それは、中世修験道の行者さまが僕らを迎えるために準備してくれた白い一本道のようだった。

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満徳山へ至る尾根筋を確認する。
次になるかその次になるか?山頂を目指すのにこのルートは無理。ブナ帯だったら行けるかも知れないけど、僕らがこの密藪に突っ込んだら1時間に100mも進めないだろう。

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途中右手から流れ込む枝沢があった。それを登れば山頂に近いところに出るはずだけど、密藪の中で時間切れ撤退って言うより、白い道の途中の広々とした明るい場所を今回のゴールとしたのは正解だったのかも知れない。

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すぐ脇には名前もない高層湿原があった。もう少しすれば花が咲くだろう。誰も見ることが出来ない花畑を想像する。

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彼方に焼石連峰を眺めながら、雪渓を慎重に下る。

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下山に使える登山道なんて無いので、登って来た沢をそのまま下る。「登山道のある山って、なんて楽なんだろーね、ありがたいものだね~」って何度口にしたことか。

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脱渓してからも藪。なんとか前を行くmaroさんを見ることが出来る。つまり、藪の中でも楽な部類の場所ってこと。
7キロに9時間かかるのしょうがないわ、、、、。

さあ、いよいよ次は3回目!満徳山山頂の記録を掲載することは出来るのでしょーか?
何時になるか分からないけど、乞うご期待!

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さて、今回入山した場所は、国有林しかも森林生態系保護地域として入山規制の対象区域。
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指定のない国有林だったら本来必要な入林届を出さなくても、法整備がされる前から日本の伝統文化として行われてきた沢登りや山菜キノコ採り、山岳信仰等については入林を黙認されているのが実情だけど、このように管理者名で規制を明示しているところはダメです。山ブログや山レポサイトの投稿に「規制されてるけど自己責任で、、、云々」って書いてるのを見かけますが、それってどーなんでしょう?僕は、してはいけない行為だと思っているし、しかもネット上で公表することではないと思う。

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きちんと手続きを踏んで、入林届を提出すればいいんです。もちろん受理されないケースもあります。今回も(同場所で2回目)目的や入林者の技量と装備などけっこうな項目をヒアリングされました。名目だけの目的だったら受理されない可能性もありました。いつのどんな文献に記載がある事項の現地確認とか具体的に裏付けができるような目的がはっきりしていて、登山経験や装備も条件を満たすものだったし、僕の場合は森林パトロール員の研修で学んだ森林法や自然保護法、自然公園法などの知識があったことも受理の要因の一つだったと思います。

手続きを踏んで、上の写真の中にあるように「当方の責任において、、、」と管理者に届出して初めて「自己責任」を語れると思っています。皆さんどう思いますか?



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by mt1500funagata | 2022-06-19 06:13 | 船形界隈探険隊 | Trackback | Comments(0)