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栗駒山塊●●●山(●●●沢)

栗駒山塊のとある山。
その昔、平泉修験行者が修行の満願を顕すために登ったと伝えられ、山上には鉄駒と鉄製の天狗仏が祀られているらしい。

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僕らは、この奥羽観蹟聞老志に書かれている一文を元に、ほかの文献と照らし合わせて栗駒山塊の赤澤山と思しきある山に向かった。

登山道が整備されていない山で、国定公園第2種特別地域であり森林生態系保護地域でもある。
僕らの登山は2週間前から始まっていた。
まず、そこへ行ける可能性のあるルートを洗い出した。沢から行くか?尾根から行くか?等高線の混み具合は?ヤバそうな場所は?エスケープルートは?装備は?
そうして、沢沿いに詰め登って最後は急登の藪に突っ込むルートが良さそうだと意見が一致した。

次は管轄の森林管理署への入林届。
入林予定地の道路沿いには管理署名で入山禁止の立て看板が所々に設置されていて、今年もタケノコ採りで遭難が発生しているような場所。
入林届の受理に至るまでも一筋縄では行かなかった。少しでも不備があれば受理しないとでも言うような勢いでの質問攻め。よほど準備しておかないと受理されないんじゃないかと思ったほどだった。でも、なんとか受理してもらうことが出来た。

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入渓して間もなく。両岸に起立する流木が三途の川への門なのか?それとも神域への鳥居なのか?

前々回のブログ記事で、乞うご期待!と告知したものだから、●●●山ってどこだ?って思ってくれていた皆さん、、、、

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ごめんなさい。。。

行けませんでした。

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出だしは良かったんですよ、、、。

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いかにも修験行者が歩いたような岩盤が露出した沢を順調に遡った。

もう半分くらい来たねー!と言ってたのだけれど、

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唐突に、というか予想はしていたけど滝が現れた。
登るのは簡単そうだけど、釜をへつるのにドボン覚悟が出来るような季節じゃないし、雨で身体も冷えている。
高巻き!
左岸の急なヤブを巻く。

巻きの途中で見た、滝の全容。

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標高差30mの5段滝。(2段15m・3m斜瀑・10m・2mの連瀑と言ったほうがいいかな?)

この滝を巻くことに意識が集中してしまい、ルート判定をミスった。

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斜面の笹や小枝を頼りに、なんとか巻き上がり最上段の落ち口に立った。

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下から見た下部の滝は見えない。

ここで安心したのが間違いだった。

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滝の上部は雰囲気が変わった。

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「さーて、あとは最後の急登だけだなー」なーんてルート確認したところで、アレッ!?沢を一本左右を間違えて遡行してきたことに気づいた。

滝の上部で流れ込む沢をスルーして巻き上がり直進してしまった。
あとで考えれば答えは簡単だけれど、必死で巻いている時には気づかないもの。

尾根をトラバースして隣りの沢に行けるほど、容易なヤブではない。

「詰まれました、、、。」

天候、日照時間、体温、体力・・・戻って登り返すのは止めにした。
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まあ、いい。
今回ご一緒したマロ7さんと面白山大権現を探した時も3回目でやっと行き着くことが出来た。紫滝だって下見を含めて3回目。

冒頭の聞老志に書かれている「その山岳の地形は凡に非ず」という一文は伊達じゃあなかった。
下見もなしに一回で行けるなんて思っちゃいけない。

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雨のヤブ漕ぎで全身が濡れた僕らにとって、ここで撤退は正解だったのだろう。
見たことある人は滅多に居ないだろうって滝を見ることが出来た。美しい紅葉の渓を歩くことが出来た。
そして、次回は山頂に届くだろう下見も出来た。今回はこれで良い。

という訳で、●●●山って?鉄駒は?天狗仏は?
来年7月頃のブログ記事を乞うご期待!ってことに、、、。



Commented by tabilogue3 at 2021-10-18 21:51
こんばんわ。。。おつかれさまでした。
たぶん、その頂上と探査した沢は1992年6月、Yの記録に残ってます。
当時 栗駒にかかる沢を全域踏査しました。
「役小角の石仏」が山頂付近にあるかもしれない…という探査目的もはいってました。
この沢、登ってませんが記録によれば橋を降りて最初は右。
その後にとった沢は全て左 左 左で 目標の山頂を北側から回り込んで小尾根を一つ越え至ってます。

で、、、「役小角の石仏」・・・内緒にしておきます(笑)
Commented by tabilogue3 at 2021-10-18 22:39
つづきです

探査なので「面白大権現」のような目指すものがあれば やる気も出てくるはず。
千葉さんのこのレポでは定かでなかったのですが・・・
橋から降りて堰堤を2つ越えて 左、左、「右」へと入れば、、、
直登気味に登るので面白そうです。
Commented by mt1500funagata at 2021-10-18 23:07
> tabilogue3さん
コメントどうも!です。
その記録のことは当然知っていました。それを言っちゃおしまいよ!です。
でも当時のF説に疑問を感じたのと実際に自分で確かめたいので、現地に行ってみなければならないのです。
僕らは僕らが選んだルートを行きます。僕らが探すのは役の行者の石仏ではありませんし、もう一つ別な仮説を元にロマンを追いたいのです。
by mt1500funagata | 2021-10-16 21:24 | 船形界隈探険隊 | Trackback | Comments(3)