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オカリナを手作りしてみた(石粉粘土を使った焼かないオカリナ)

森で聴いたオカリナの音色に魅了されて以来、オカリナを吹き始めておよそ1年が経った。自分だけのオカリナが欲しいー!という訳で、オカリナの自作にチャレンジしてみた。

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(上:4作目「D管」 下:5作目「C管」)

オカリナって陶器というイメージがあって、なかなか手作りのハードルが高いのですね。でも、あるきっかけで本気で作ろうと思い始めた。まず、焼き物の粘土や道具の下調べをしようと僕の行きつけの店「アークオアシス仙台泉店」へ。

そこで目に留まったのが、石粉粘土ってもの。(ダイソーでも売ってた。)
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店員さんに聞けば、「乾くと陶器の素焼きみたいな感じになるんですよ」だって。

設楽焼きとかの粘土で作る前に、この粘土で形だけでも作る練習のつもりで買って来たのだけれど、作り始めると色々と工夫をしなければいけない事があったりして楽しくなってきた。

最初に作ったのは、以前の記事の中で動画をアップしているけど、実は音が出るのは上の「ド」までで、「レ」以上の音は「フーースーーー」って音が出ないオカリナだった。4つ目でようやく上の「レ」以上の音が出るオカリナを作ることが出来た。



やっぱりオカリナって森で吹くのが一番良いですね!
しかも、僕が「出した音」ではなく、僕が「作った音」が森の風に乗って森の空気と同化するのですから、楽しくって仕方ありません!

===石粉粘土オカリナ(5作目) 製作日記===

<1日目>

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出来上がったものに色を塗るつもりで買って来たアクリル絵の具だけれど、粘土に練り込んだら青磁器のような模様になるかも?って思ってやってみました。(冒頭の写真)

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適当にオカリナっぽい形を作ります。
オカリナは息が共鳴する空洞の容積で音域(キー)が決まるので、動画をアップした「テキトーな大きさで作り、結果的にD管」(ドの押さえ方をした時にピアノのレの音になる)になったオカリナ」(冒頭の写真の上のモノ)より、少し大きめに作れば「C管」(ドの押さえ方をした時にピアノのドの音になる)になるはず。

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自分の手に合わせてトーンホール(指穴)の位置を決めます。
1日目はここまでにして、表面の粘土がやや乾燥するのを待ちます。

<2日目 朝>
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表面がやや乾いて来たら、テグス糸で真ん中にしるしをつけてカッターで表面部分に切れ目を入れます。

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最初からテグス糸で切ろうとすると余計な力がかかってしまい、型が崩れてしまいます。

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中のほうはまだ柔らかいので切れ目からテグス糸を使って半分に切断します。

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半分にしたら、もう少し表面だけ乾かす(固くする)ために切断面にラップを張ってもう一日乾燥させます。

<2日目 夜>
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内部の空洞になる部分を削り取るためにカッターで縁取りをします。

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厚みが均等になるように粘土を掻き取ります。

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掻き取りが終わったら、表面(外側)はもっと固く、内側はやや固くなるように

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こんな感じで、また一日乾燥させます。

<3日目 >

石粉粘土でオカリナを作ると、吹き口のところが唾液や息の水分によってべとべとになってしまうという欠点があるようですね。僕もそうでした。最初のオカリナは吹き口の内部に液体接着剤を塗ってべとべとにならないように工夫したのです。

ショップの粘土担当の方に相談したら、なかなか良さそうな粘土を教えてくれました。でも、その粘土でオカリナを作るのは難しく断念したのですが、吹き口の部分だけその粘土を使うとイイんじゃない?って思って、
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こんなの作って、
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吹き口になる部分に埋め込んでみました。

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歌口の穴を空けます。

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別な粘土で作った吹き口を埋め込み、吹き口と歌口の大まかな形を作ります。
吹き口と歌口のバランス、歌口のエッジの作り方は↓↓このサイトを参考にさせてもらいました。
オカリナの作り方教室
オカリナの作り方



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指穴を開けて行きます。

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内側のバリを取ってきれいにしたら、更に加工しやすくするために、もう少し乾燥させて固くします。


<4日目>
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内側が乾き程よい固さになったら

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張り合わせる形作りの段階に入ります。

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埋め込んだ吹き口のパーツはこんな感じに。

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乾燥すると歪みが出てしまいますが

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カッターで簡単に削ったり、粘土を足したりして形を調整します。

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こうして簡単に加工できるのが石粉粘土の便利な所ですね。

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張り合わせる前に歌口の調整です。

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オカリナ作りで、一番のキモになるのがこの工程です。下半分(歌口のあるほう)の切断面を手で覆って息を入れてみますが、まだノウハウが確立されていないので最初は全く音が出ないのです。
この段階では、まだ粘土が完全に硬化していないので、吹き口の出口部分や歌口のエッジの角度や高さを調整して行きます。
手作りオカリナのサイトを調べてみても、どこをどう調整するのかわかりませんでしたが、やってみると僕も「どこをどう調整したのか?」書くことが出来ません。とにかく、あーでもないこーでもないを繰り返し「ピューー!」って音がでる偶然を探します。音が出た時の嬉しさってタマラナイですよ!心の中で「やったー!」って叫んでしまいます!

この歌口の調整ってホントーに微妙です。エッジの高さをちょっと下にして音が出たから、もうちょっと下げてみるとまた音が出なくなったりします。

オカリナの音が出る仕組みって流れる空気(息)の振動と共鳴な訳ですから、どんな角度でどんな流れで風を切ったら?音がでるのだろう?って自分が風になったつもりで考えながら調整しました。(これ大事!)

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とりあえず音が出るようになったら、歌口を乾燥させるために形が崩れないようにマスキングテープで仮止めをして、また乾燥させます。

<5日目>

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貼り合わせの作業に入ります。

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歌口も乾燥するとまた音が出なくなったりするので最終調整です。

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今開いている穴は仮の穴で、音階に合わせて穴を広げて行くのが前提なので、あとから広げやすくするために穴の内側を薄くしておきます。

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水で緩めベトベトにした粘土を接着剤にして貼り合わせます。

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この段階で指穴を全部押さえて息を入れてみます。今回作ろうとしているのは「C管」ですから、全閉の時に下の「ラ(A)」の音が出れば、「ド」の押さえ方をした時にピアノの「ド(C)」音になる訳です。

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「ラ#(A#)」でした。狙っていた音よりもちょっと高いですね。つまり、空洞の容積がちょっと少ないということ。

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接着面をはがして、中の粘土を削り取り空洞の容積を大きくします。

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大体の感覚で粘土を取り除き、また張り合わせてチューナー(スマホアプリ)で音程の確認を繰り返します。

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「ラ」になりました。これで「C管」の音程になったということ。このあと形を整えるために削ったり磨いたりするので、今くらいの針の位置だと最終的には真ん中になるはず。あとの音階は小さめに開けた穴を広げて行くだけですから簡単です。

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貼り合わせた接着剤としてのはみ出した粘土を取り除き、

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カッターナイフで粗削りして形を整えます。

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こんな感じで形が整ったら、

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紙やすりで細かい凹凸を取り、表面を滑らかにします。写真は240番ですが、このあと800番から1200番とだんだん細かくして滑らかさを出して行きます。

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乾燥した石粉粘土を水拭きで仕上げるとツルツルになります。

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この写真ではツルツル感がイマイチですが、ツルツルのピッカピカになります。

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触った感触は、素焼きや釉薬をかけたものとは違う独特のツルツルした心地よい肌触りです。

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この粘土細工を楽器とするために、チューナーで一つずつ確認しながら指穴を削り広げて行けば良いだけなので、あとは簡単ですね。この写真は「レ(D)」の音を作るために右手の小指の穴を広げているところです。

こうして、楽器としてのオカリナを石粉粘土で作れるようになりましたが、音色や音の大きさとか、まだまだ改善の余地はたくさんあります。形や肉厚を変えてみたり、内部の凹凸とかを工夫すれば音色は変わってくるはずで、もう少し石粉粘土のオカリナ作りを続けてみたいと思っています。

最後に、石粉粘土オカリナを作る際に僕が気を付けた点をいくつかあげておきます。
・一日で仕上げようと思わない。ある程度の固さがないと形は崩れるばかりで、きれいな形作りが難しくなります。
・音が出るようになったら、何度も音を出さない。息で歌口のエッジとかが柔らかくなり型崩れして音が出なくなる場合がある。
・調律の時は面倒でもいちいち吹き口に付いた削りカスをエアーで飛ばしてから吹いてみる。削った粉が吹き口(ウインドウェイ)に付着し息でベトベトになって音が出なくなったりする。


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さあ、自分で作ったオカリナ持って、森に出かけてみましょう!
買ったオカリナで「出した音」ではなく、自分で「作った音」が風に乗って森に沁みわたる心地良さを感じることが出来ると思いますよ!


ご質問や説明不足の点がありましたら、お気軽にコメントくださいね。

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Commented by tabilogue2 at 2019-05-30 20:57
凄いですねえ。。。 一度やろうと思ったら 水琴窟のようにトコトンやっちゃうんだから。。。そして道具でも楽器でも 何でもこさえちゃうんだから・・・これって しつこさ?wという”才能”ですよね やっぱ。天賦の才 というか 千葉家の血筋なんじゃないですかねwww 自家製つくって広めるの?ぷーぷー愛好会?
Commented by mt1500funagata at 2019-05-30 22:50
> tabilogue2さん
血筋なのかは分かりませんが、小さい頃から自分で何かを作るのは好きだったですね。それと自分だけのモノ、あるいは自分で作ったモノにこだわるところはあります。オカリナも自作したのが陶器だったらこうしてブログに製作過程を表すことはなかったと思います、石粉粘土で焼かないオカリナってどーすればうまく作れるのだろう?と自分で考え工夫したからこそのものです。
by mt1500funagata | 2019-05-29 22:12 | 手作りの逸品? | Trackback | Comments(2)