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海外登山@Mt.Kinka

海外登山に行って来た。


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海を渡った先の透明度の高い海岸では、シカがのんびりと土の中に食べるものを探す姿が目に映った。

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やって来たのは、

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金華山。(写真は出港前の女川港)

晴れた空気の澄んだ日には七つ森や船形山から見ている金華山へやってきた。
船形山界隈以外の標高1000m以下の山には、ほとんど行くことがない僕ではあるが、今回はいくつかの目的があった。

その目的の一つは、ニホンジカを間近に観察したいという事。
船形山や七つ森付近でも、ニホンジカの目撃例はポツポツと出始めている。足跡や食痕・糞などを観察記憶して地元の山でのニホンジカの痕跡を確認する際に役立てたかった。

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黄金山神社の境内の休憩所。ニホンジカが休憩中だった。

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境内に置いてあるシカのエサ。
これを僕は複雑な思いで見た。シカ用のせんべいなのだからシカにとって害のないものだとは思うけれど、こうして野生のシカにエサを与えることが推奨されている場所があれば、山にいるキツネにエサを与えることが悪い事だと思わない人が出てくるのもしょうがないことになってしまう。

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境内を後に金華山山頂への登山道へと歩を進めた。金華山にも、もののけの木があった。

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シカが食べたせいなのか、下草がなく見通しのよい林にシカの姿があった。

これほど見通しの良い場所だけれど、保護色ってすごいものだと思った。

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すぐ近くにいたもう一頭のシカには気づかずに通り過ぎるところだった。
もしかしたら、船形山界隈でもニホンジカの姿は目に入っていたのかも知れない、気づかなかっただけだったのかも知れないと思った。

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シカの糞はいたるところに落ちているので、糞の散乱具合や形を観察しながら山頂へと向かった。

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山頂でのおやつは大福餅と甘納豆。
いや、これはニホンジカの糞。よーく見るとニホンジカの糞のほうが俵型であり、どちらかと言えばニホンカモシカの糞のほうが楕円形の甘納豆の形に近いと思った。

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山頂の祀られているのは、頂上奥殿(奥ノ院)大海祇神社(おおわだつみじんじゃ)御祭神には大綿津見神(おおわだつみのかみ)。

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ここへ来るまで、金華山にもブナがあることを知らなかった。離島の標高500mにも満たない山であるけれど、立派なブナがたくさん生えていることに驚いた。

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金華山へ行こうと思い立った理由の一つは、山梨県から単身東北遠征に来ている山梨県岳連白鳳会の中心的メンバーであるウエマツ氏が未だ金華山に登ったことがなかったので、僕らもこの機会に登ってみることにしたという事。

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ここ数年、僕の部屋のカレンダーは山梨岳連のもの。宮城県内で、このカレンダーを持っているのは10人に満たないのではないかな?ウエマツ氏とは船形山長倉尾根の水源でお会いして以来、僕と同い年という事もあり親しくお付き合いをさせて頂いている。
あと1年半くらいで長かった単身東北遠征を終え山梨に帰ることになるそうで、登り残していた金華山へご一緒したという訳。

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金華山への海外登山でした。




Commented by lilywhitesquirrel at 2018-12-25 00:35
http://naratour.blog.jp/archives/1027013553.html
チバさんはもう お調べになっているでしょうけれど ・・・
申し訳ないことに 神社の鹿に餌をやることにまで キツネの事と考えが及んでいませんでした。カモメに餌をやりたい気持ちが残る私なのです。鹿せんべいも買ってしまうでしょう…。でも 国で保護していてもそれはやはり野生。金華山の鹿と植生も東北大学で調べているようで 人工的な鹿の頭数管理は必要だと結論付けておりました。
本当に 思い及ばない奴で申し訳ない次第です。
海外…行ってみたい…
Commented by mt1500funagata at 2018-12-25 06:28
> lilywhitesquirrelさん
とても面白く参考になるサイトのご紹介ありがとうございました。
金華山へ渡る船で最初に関心を引いたのは、景観ではなく船の後を追うカモメとエサを与える人の姿でした。奈良公園にはずっと前に行ったことがありますが、その当時鹿は野生ではなく飼育されているものとばかり思っていたものです。金華山の神社境内付近の鹿は野生なのでしょうか?僕にはわかりません。せんべいを与えられ、本来自然に落ちる角を神鹿角切り行事祭と称する神事として人間の手で切り落とされる。野生(自然)側から見ればどちらも余計なことのように思います。人間と野生との関わり合い方、神事としての関わり合い方、人間に依存しなければ生きて行けない半野生動物との関わり合い方、人工的な個体数の調整・・・考えれば、語れば、取り留めもなく長くなるでしょうが結論は出ないでしょう。

金華山の登山道近くには植生回復のための鹿からの防護柵が張り巡らされていました。守るべきものは、どっちなのでしょう?
Commented by lilywhitesquirrel at 2018-12-25 10:40
何度も失礼します。
昨晩書いてから 野生と保護動物の事を考えて 大好きな動物園のことに思い至りました。仙台市の動物園にいらした事が有りますか?猿山には 餌やり用の餌が売られていて 猿に向かって投げるシステムのようです。私は猿の展示が苦手なので 詳しく分かりません。でも「餌やり」を喜んでやる人が多いのは確かです。今年のまだ寒い3月 大好きな『ラクダ』に餌をやるイベントが開かれ 雪の中参加しに行ったのは私です。ラクダに餌(野菜)をやる!滅多に触れないラクダに触れる!なんて嬉しい事だったでしょう…しかし「餌やり」です。ちなみに 水族館にも有料のイベントで「餌やり」があり好評です。動物園は「飼育動物」ですが 大変身勝手なことですが…そこに 野生との境界を教育する一言とか欲しいかなーと思いました。自分のしていることと 最近熱く語っていたことの大きな差に 情けなくなっている私です。東北大の論文(?)では 金華山の鹿は 半島から渡ってきた保護動物と書かれています。他のサイトでは野生動物とかかれていました。植物を鹿から守る柵は森林の草原化を防ぐためとか。これは 今からの宮城県全体の問題になるのでしょうか。ジビエの推進が声高に言われ 上手い共存が出来るとか…そういうことになるのでしょうか?金華山から見える問題は沢山ありますね。鹿の角切りは あれはやはり鹿の存在と同様に「観光資源」なのでしょうね。
Commented by mt1500funagata at 2018-12-25 21:01
> lilywhitesquirrelさん
こんばんは。何度でもいらしてください!
動物と人間との関わり合いを考えれば何度あっても全く足りないことに気づくでしょうね。野生動物・愛玩動物(ペット)・畜産動物、それぞれに関わり合い方は違うでしょうし、動物側から見ても違うのでは?と思います。動物園や管理飼育された動物に害が及ばないようなエサを与えることと、風早峠のキツネのような野生動物に「安易」にエサを与えることは、大きな違いがあると思います。仰る通り「線引き」の問題なのでしょう。販売されているエサの袋にでも「これは動物用に作られたエサなのでこの場では与えても良いが、人間用に加工された食物を与えること、野生動物にエサを与えてはいけません」みたいな一文があっても良いのではないでしょうか?
先日のテレビ局のインタビューで「人間と野生動物との付き合い方はどうすれば良いと思いますか?」との問いに、僕は「答えられない」と答えました。距離を置いて接触しないほうが良い野生動物、積極的に保護しなければならない野生動物、その反面、積極的に個体数調整が必要な野生動物・・・「動物」という大きな括りで付き合い方は?と問われても答えのしようがありませんでした。
by mt1500funagata | 2018-12-23 22:41 | ほかの山 | Trackback | Comments(4)