2018年 10月 27日
升沢避難小屋のし尿オガクズ降ろし

花染山支線分岐付近に10月1日~2日の間に発生した倒木。

雨の大滝キャンプ場には既に先着している人もいて、升沢小屋合流組と合わせて11名の参加者が集った。
初対面の方もいたけれど、この雨の中をここまでやって来た皆さんは、あまり雨を気にしていない様子だったので、山頂経由で升沢小屋を目指すことにした。稜線での強風は織り込み済みだったけれど、結果的にはそれほど強い風ではなく、普通のちょっと天気悪い山って感じだった。



そして、避難小屋の管理人としてお伝えしたいのが、今日のテーマであるバイオトイレのこと。

升沢小屋のトイレがオガクズを利用し、分解・蒸発を促す乾燥式であるのに対し、山頂小屋のトイレは水を利用した浄化方式であることの違いがあります。トイレ使用後にドラム缶にためた雨水をバケツ1杯分くらい流すことで、糞尿は小屋の外に作られた浄化槽に流され、そこで沈殿・濾過し処理しているのです。なので、山頂の小屋に宿泊した際には、帰り際にバケツ2杯分くらいの水を流して頂くと良いのですね。(凍らない時期に限りますが・・・)
心配していた風雨も大したことはなく、山頂を後にし沢を下り升沢小屋へ。


升沢小屋のトイレは、オガクズを利用したバイオトイレ。

ここで再度確認・・・山頂小屋トイレ→水を流すOK 升沢小屋トイレ→水を流すNG
今日担ぎ降ろすし尿オガクズと言うのは、昨年のメンテで水分と一緒に取り除いたものと冬支度に合わせて全交換した含水オガクズを1年間放置乾燥させたもの。

だから僕は利用料のかかる山小屋で、管理人がいなかったのでタダで小屋に泊まれたなんて話を聞くと腹が立つ訳です。協力金BOXに入れて来ましょうよ。
快適に使わせてもらっているトイレだって自然にきれいになる訳じゃない。
トイレだけの話しじゃなく、冒頭の林道の倒木も登山道の倒木も、処理してくれる人がいるから僕らは快適に登山を楽しむことが出来るという事を知る必要があるんじゃあないかと思っているのです。
今日参加してくれた女性の一言。「私は知りたかった。知ることが出来て良かった。」
皆さんの協力を得て、し尿オガクズは全て担ぎ降ろすことが出来た。

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お世話になりました。また、私にとって大変有意義な時間となりました。ありがとうございました。
便槽の水分を毎月取り除く、オガクズを担いで追加する、
こんな事をサラリと言っておられましたが、誰かが代わりにやるわけでもなく継続している事、作業を見れば実直な手作業だし便の匂いも決して心地が良いものではなく、これらは綺麗事のような言葉では全く済まない。そう、思いました。
そして、私がわずかに持ったし尿オガクズは、既にこれら作業に加えて乾燥無臭化された、ほぼオガクズ同様の状態であり、これを僅かに持って降りたからと言って、この管理に関わったと言えるレベルではないし、「手伝い」というような参加にある程度の自由度を持った作業と、管理者という責任を持った立場の作業では、全く作業の意味合いが異なりますね。
本当に色々と感じる事が多い一日でした。
私が持ち帰ったし尿オガクズは、今朝ほど我が家の小さな畑に撒きました。実りが良くなりそうな予感がします、例の用品も混ざっていましたが。
別件、2015年10月24日の記事から、水琴の滝について、ある程度の場所とアプローチの概算が取れました。後は、いついくか?の検討中です。

乾燥オガクヅに至るまでの毎月の行程やその後処理までされる小屋の管理。さらには草刈り機での笹はらい等々、小屋管理に携わる方々、団体、行政など、快適な山行の影にいる方々を常に感じながら今後も山に入っていきたいと思います!
落成式から4ヶ月ぶりの鳥居でしたが最高だったー(○´∀`○)

>A子さん
> akiさん
みなさん、ご協力ありがとうございました。
作業はもとより皆さんとの山歩きはとっても楽しい一日でした。道々お話しさせていただいた、古の奉拝登山の旧道、湯谷地神社や温泉施設を夢見た爺様、大滝キャンプ場建設の裏話、蛇ケ岳草原登山道秘話などなど、ブログでお伝えしきれないこと或いは出来ないこと船形山に関わる色々なことを語り継いでいって欲しいと願っています。
僕にとっても、有意義な大切な一日だったと思っています。