ブナの会春山観察会 森にオカリナの音色

暖かい早春の日差しの中、泉ヶ岳北側の森はオカリナの音色に優しく包まれた。
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今日は「船形山のブナを守る会」の恒例行事、早春観察会で泉ヶ岳~北側の森(僕らは勝手に裏泉と呼んでいる)へ行って来た。

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今日の僕は、25名の参加者を引っ張るチーフリーダー。
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個人山行と違い、体力や登山技術にも大きな幅があり大人数をリードするにはある程度の経験が必要。でも、今回は知らない顔の人は一人も居なくて、それぞれの体力的なことも顔を見れば大体分かるっていう楽なチーフリーダーだった。
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ブナの会は山岳会ではなく、今回も泉ヶ岳には登るけれど観察会な訳で、隊列をばらさないように、ゆっくりゆっくり歩く。
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途中では、自然観察にまつわるお話の時間を設けるのも、この観察会の良いところ。
今日もいくつかの興味ある話が聞けた。

キツツキのドラミングが聞こえたタイミングで、カシワ氏のこの周辺のキツツキ類の話が始まる。
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(参考画像:船形山旗坂平付近のオオアカゲラ)
面白かったのは、キツツキのエサの獲り方。キツツキは枯れ木を突ついて穴を開け、中にいる虫などを捕食するのだけれど、嘴で摘むだけではなくて口の中でゼンマイのように丸まった舌をカメレオンのようにシュッと伸ばして虫をひっつけて食べるのだそうだ。こんな話も部屋で読む本よりも、現地でドラミングの音をバックに聞くことが出来れば、新鮮で記憶にも残る。僕はキツツキのこの話を忘れることはないだろう。

一応、山頂は踏んできましたよ!でも、泉ヶ岳に登頂するのが、今日の目的ではないので、集合写真だけを撮るだけの通過点に過ぎなかった。
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今日の昼メシは、山メシには自信があると豪語するマツザカ氏特製の、秘密の●●●肉の味噌鍋。●●●肉と行者ニンニクでスタミナ抜群!圧力釜で下ごしらえしてくれていた●●●肉は柔らかく美味でありました。

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大きなカツラに抱かれる僕

泉ヶ岳と北泉ヶ岳との鞍部から裏泉の森に入れば、ゆるーい傾斜のまるで遠足みたいな下山道(道ないですけど)。

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ブナに絡みつくイワガラミ。
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ここでも、カシワ氏の素敵なお話し。
アジサイ科のイワガラミに因んでアジサイに話が及んだ。山のアジサイは綺麗な青色をしているけれど、藍が重なって「あずさ藍」から「あじさい」に言葉が変化していったという説もあるのだそうだ。藍が重なる、愛が重なる。素敵な話でしょ?

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先日見つけたミズナラの洞。

中に入って、洞の上部を見上げると、
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そこには宇宙が広がっている。漆黒の空に大きな明るい星が浮かんでいるように見える。ずっと上部の小さな洞から外の光が入り込んでいるのだ。

このミズナラのプラネタリウムは大人気。
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一人ずつしか入れないものだから、行列になる。

行列の向こうでは、
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太い蔓でブランコ遊び。このブランコにも行列が・・・。

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無数に付いたツキノワグマの爪痕を観察し、垂直なブナに爪を立てて木登りする姿を想像し楽しむ。

そして、冒頭のオカリナの演奏。

山に登るばかりじゃあない。森を歩くばかりでもない。
山や森、動植物を知り、森と一体になって遊びつくす。

そんなブナの会の山行観察会は、登山とは違った楽しさがある。


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Commented by A子 at 2018-03-26 21:49 x
Aさんのオカリナに
Kさんの自然観察のお話だったり
ブランコに
いつもとは違うコースだったり
とても行きたかった山行です!
素敵な大人の遠足を
ブログから感じました!
リーダー
サブリーダー
お疲れ様でした!
Commented by mt1500funagata at 2018-03-27 05:42
> A子さん
ご一緒出来なくて残念でした。
森のなかで新しい発見や新しい感動を得られるのが、この山行の素敵なところなのですね。
K氏のお話しやA氏のオカリナ。ミズナラのプラネタリウムやブドウ蔓のブランコ。
山頂だけにとらわれないで楽しみつくす、山や森に精神的に余裕をもって接することのできる人たちの集団なのだなあ~と改めて感じています。
Commented by repertum at 2018-03-27 21:09 x
下見とは打って変わって楽々登山の筈が、教育的な一日になりました(^^;)。
ところで、裏泉の森を歩いていて気になりましたが、立派なブナやミズナラの大木が沢山ある割には、熊が最近活動している様子がないですね。爪痕は古いものばかり、熊棚は見当たらず、そして冬眠から覚めているはずなのに足跡も糞も見かけませんでした。一時は徹底的に伐採されたはずの横川林道周辺に比べても熊の生活している痕跡が薄いと思ったのです。トレランコースを多くの人間が行き来するようになったのが原因か?これもオーバーユースなのか?楽しいだけでなく、考えさせられた一日でした。
Commented by mt1500funagata at 2018-03-27 23:15
> repertumさん
その道に精通している人の話を聞けるのもブナの会の山行の良いところなのですね。

クマについては、僕も下見の時から新しい爪痕を探したのですが見つかりませんでした。
そこで、僕が最近思っていること(全くの仮説っていうか想像です)、①熊棚無い=熊がいないではない、②熊棚が沢山ある=熊が沢山いるではない。
昨年はコナラなどのドングリ類が豊作でした。一昨年はブナやドングリが凶作でした。大豊作の年には落ちているドングリを沢山喰えるので、わざわざ木に登る必要がないし、凶作の年は登っても無意味ですからね。クマが木に登り熊棚を作る期間はほんの一時期にしか過ぎず、木に登ってドングリを喰う期間よりも落ちているドングリを喰うほうが期間としては圧倒的に長いと感じています。まとまって出来ている熊棚は、1頭もしくは親子2頭いれば5~6本の木10ヵ所くらいの熊棚は2~3日で出来上がってしまうでしょう。同じ地域に週に数回ずつ通って観察していると、こんな想像に行き着く訳です。熊棚の有無や数だけを見て、クマがいないとかクマの密集地帯などど言うのは、ちょっと安易な考え方なのではないか?と最近思っています。
とは言え、裏泉周辺の森には古い痕跡は沢山あるけれど新しいものはないっていうのは不思議でしたね。なぜなのか答えを出すことは難しいでしょう。でも、いろいろな可能性を考えて、動物たちの行動を想像する、人と動物・植物との関わり方を見直してみる、そんな事が大切なのではないでしょうか?
何かを知ろうと思ったら、1~2回行った程度では何もわからない、四季を通じて通い詰めることで、やっと知ることが出来るものも多いです。月イチくらいで行ってみたら、なにか面白い発見があるかもしれませんよ!
Commented by tabilogue2 at 2018-03-28 10:40
repertumさん お疲れさまでした。 長年登っていると、、、人の匂いが嗅ぎ分けられるようになりますw この方は何処かで訓練を受けた方だな?とか この方はネットで知識を吸収されただけの方だな?とか 
ワカンやアイゼン装着時にその「ストラップの緩み」だけで冬山の初心者かどうか直ぐに分かります。歩き方も靴の踵をぶつけながら歩く人は いつかアイゼンで前転倒する人だというのも分かってきます、色々ね。

たとえばですが、、、冬山の歩き方は夏道の歩き方とは違います。えっ?と驚かれても困るんですがw 夏道のようにつま先で蹴って歩きません。冬は「太ももを使って」雪から靴を持ち上げるような歩きかたになります。だから 冬になる前に ワザワザ重い靴を履いて秋のハイキングで「太もも歩行」訓練をやったりします。パンパンになるんですよ。でも冬山対応はこれでだいぶ違ってきます。

山岳会のOB会員として パソコンでは教えてくれないセオリーやノウハウの「”何故”と”必定”」を観察会参加者にお伝えしていきたいと思います。5月は後白髭山です。夏道から離れ、硬い「雪堤」を4kmほど歩いて山頂を目指したいと考えています。アイゼンを用意してください。ピッケルのある方は是非ご持参ください。 
Commented by mt1500funagata at 2018-03-28 21:48
> tabilogue2さん
コメントありがとうございます。
ブナの会は自然観察だけでなく、山岳会が根っからの山ヤ・沢ヤの集団だった時代を過ごしてきた大先輩たちから貴重な話を聞ける場でもあるんですね。僕がチーフリーダーやらせてもらえるのも、そんな人たちの後ろ盾があるからだと思っています。
Commented by repertum at 2018-03-29 00:14 x
tabilogue2さま

今晩は
 日曜日は色々とご指導下さり有難うございました。確かにワカンのバンドの弛み、お話を聞くまで解決できないでいました。アイゼンバンドの弛みや歩き方もそう。他にも下見山行の自分の写真を見たらミスが写っているのに気付いたところです。
 実は3月に初めて冬山講習会を受けたのですが、冬の涸沢での雪訓のお話に比べたら初歩の初歩、そのおさらいでさえも不十分だったと改めて実感しています。先週の山行は本当に貴重な経験だったと思います。今シーズンも残り少ないですが、教えて頂いたことを機会を見つけて実践していきたいと思っています。

今後ともよろしくお願い申し上げます。
by mt1500funagata | 2018-03-25 22:08 | ブナの会行事 | Trackback | Comments(7)