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14年目の船形山山頂小屋へ薪の荷揚げ

もう14年になる・・・
「船形山のブナを守る会」が体験林業で不成績造林地の除伐間伐をし、船形山山頂避難小屋の薪ストーブの燃料としての薪を作って担ぎ上げる活動。
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この写真は平成17年10月7日(2回目の薪荷揚げ山行)の僕とKさん。トーゼンの事ながら二人とも今より12才若い。山頂の小屋が新築されて以来、管理人を委嘱されていた僕ら二人は毎年欠かさずに参加している訳で、14年間10月第一日曜日は薪を担いで船形山の山頂に登っているってこと。

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今年は天候にも恵まれ39人の参加者が集まった。

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ブナの紅葉を見ながらの登り道で、「このコースってこんなに急だったっけ???」とか「なんだか登りが長く感じるなあ~」って言う声がチラホラと聞こえるようになった。
いや!急になったり長くなった訳では決してない、キツく感じる年齢になってしまったということなのだろう。

それでもみんな重い薪を背負って登る。

僕らが薪を荷揚げしようとなった理由のひとつに以下のような事があった。
・・・薪ストーブはあるのに燃料の薪がなかったら、小屋周辺の灌木類が燃やされてしまったり、甚だしい場合は小屋の板をはがしてストーブで燃やすという事例が別な山小屋で実際に起きたりしていた。このような事案が起こらないように薪を十分に補充しておく事が必要なのではないだろうか・・・

紅葉の船形山を楽しみたい!それは勿論だけれど、楽しませてもらっている船形山に対してお返しをしたいって気持ちが根本にあるわけですね。だから重い薪を背負って登る。

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年々、担ぐ薪の量は減って来た。15年目を迎える来年あたりが会としての節目になるかもしれない。

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紅葉の山並みの上の空をアマツバメとイワツバメが自由自在に飛び回っていた。

僕はアマツバメの飛翔する姿を見るのが好きだ。紅葉の山並みには申し訳ないけれど、紅葉を綺麗に撮影することよりもアマツバメをカッコよく撮影するほうに興味はシフトした。

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””この大空に翼を広げ飛んで行きたいよ 悲しみのない自由な空へ・・・””
ヒューン・ヒューンってカッコよく自由に飛んでいるように見えるけれど、アマツバメはこれからの渡りに必要な体力を付けるため必死でエサとなる虫を獲っている訳で、実は僕らよりずっと大変で自由ではないのかも知れない。
でも飛んでいる姿はカッコいいと思う。

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下山途中、升沢小屋に寄ってバイオトイレのし尿オガクズを手分けして担ぎ下してもらった。
小屋の管理人である僕がメンテの度に担ぎ下すことも可能ではあるけれど、参加者が手分けして担ぎ下すことに意味がある。
一年間乾燥させれば臭いもなくなるし、一人一人が背負う量も大したことはない。

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し尿を担ぐってことは、自分のレジャーのために消費する登山から一歩踏み込むってことなんじゃあないかな?って思っている。皆さんもそう思うから進んでし尿を担ぐんじゃないかな?
僕もほかの山に行ったら登山客として登山を楽しむ。今回の皆さんもそうだろう。でも地元の山で一歩踏み込んだ登山を経験していれば登山客として訪れた山に対しても少し違った想いで向き合えるような気がする。

14年間も毎年同じ時期に薪を担いで登り、し尿を担いで下ればいろんなことを思うようになるものですね。


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*今回一緒に薪を担いだ「もときちさん」のブログ記事は↓↓↓コチラ↓
「薪の荷揚げ」「屎尿下ろし」 船形山のブナを守る会:http://tabilogue2.exblog.jp/25782404/
*今回一緒に薪を担いだ「くまぷーさん」のブログ記事は↓↓↓コチラ↓
くまぷーの山遊記:https://kumapuu.com/


Commented by repertum at 2017-10-02 00:33 x
今日は色々と有難うございました。

 普段自分が何気なく歩いている登山道、何気なく利用している避難小屋やトイレがどう整備されているのか関心があって参加申し込みしました。あいにく別コースからの参加になってしまい、皆さんが升沢小屋を過ぎてから追いついたため屎尿オガクズ下ろしにご協力できませんでしたが、登山道や山小屋の維持の話、野生動物の問題等、色々と勉強させて頂きました。ヒトと山の関わりを一段掘り下げて教えて頂いたと思います。

 実を言うと今日歩いたコースのうち定義~三峰山は以前に一度歩いたコースです(2013年5月に歩いていました)。ところが、今日歩いたら井戸沢林道は笹薮に埋もれ、長倉尾根や後白髪山からの縦走路も随所で藪漕ぎを強いられる程になっていました。当時の写真と見比べて余りの変貌ぶりに驚いています。只、藪に引っ掛けて落としたとみられる物が多数(ペットボトル、サングラス等)有ったので、歩く人はそれなりにいるようです。長倉尾根も三峰山も良いコースだと思いますが、アプローチに難がある為、手入れが大変なようですね。
Commented by mt1500funagata at 2017-10-02 05:42
> repertumさん
久しぶりにお会いでき、全行程ではありませんでしたが一緒に歩くことができて嬉しかったです。
何気なく利用している→そこに気づくことが大切だと思います。
避難小屋の薪は自然に補充される訳ではなく、バイオトイレのオガクズも登山道の藪も自然に消滅する訳ではないのですね。誰かしら人間が関わっているのです。さらに野生動物も絶滅したり増えすぎて問題となるは自然の力より人間の関わりのほうが大きい訳です。
山を歩くバイオトイレを利用するってことは、極端な言い方をすれば「負」の関わりなのだから一年のうち何回かは「正」のほうで関わって行くことが出来ると良いですね。
Commented by hasekuragawa at 2017-11-13 07:07 x
いつも快適に小屋を利用させていただいております。大変、感謝しております。
私も微力ながら、数年前より個人的に薪上げしていますが、私も屎尿下ろしのお手伝いをしたいです。
Commented by mt1500funagata at 2017-11-13 21:27
> hasekuragawaさん
近々、升沢小屋の冬支度に行ってくるつもりです。便槽が凍る前に今年のオガクズの入れ替えをしなければいけないのです。来年の10月まで乾かして担ぎ下します。その時には是非ご参加ください。
Commented by hasekuragawa at 2017-11-14 06:54 x
ご丁寧にコメントをいただき有難う御座います。
来年の10月ですね、必ず参加したいです。
升沢小屋の件も何かお手伝いできれば良いのですが、今週末の11/18に山頂小屋に泊まらせていただきます。
Commented by mt1500funagata at 2017-11-14 09:36
> hasekuragawaさん
今週末の18日、升沢小屋に行きます。もしこのコメント見たらメールください。
mt1500funagataアットマークyahoo.co.jp
by mt1500funagata | 2017-10-01 20:58 | ブナの会行事 | Trackback | Comments(6)