2016年 12月 10日
鈴沼は吹雪模様

鈴沼に降る雪、小島のナナカマドの枝に付く霧氷を期待して山へ向った。
小荒沢林道の入り口から歩く覚悟で出てきたのだけれど、思いのほか積雪量が少なく郡境(ぐんざかい)の十の字石入口まで車を進めることが出来た。
郡境までは日が当たったブナ林が輝いていたけれど、車を降りた途端に吹雪いてきた。
片道およそ5kmの林道を風に逆らいながら黙々と歩く。

平成4年10月、I先生はブナの会の代表者を伴って、当時の林野庁長官へ船形山のブナ林の保全を求め直談判を行った。僕らもハガキ作戦と称して署名ではなく、直接林野庁長官宛に大量のハガキを送り船形山のブナ林の保全を訴えた。
一時は伐採の危機に瀕した船形山北面の朝日沢源流部のブナ林が原生の姿を留めているのは故I先生のご尽力の賜物なのである。



寒いーーです。

小島のナナカマドはもうじき深い雪に埋もれる。
氷の下ではイワナたちがじっと耐えて春を待つ。
満月の晩には雪原となった沼の上を月明かりに誘われたウサギが跳ね回ることだろう。
流れ込みの上流の梅花藻は凍ることなく冷たい水に揺れているだろう。

頭の上を冬の風が大声で唸りながら渦巻いていた。

行きのトレースは完全に消え、5時間半、往復10.5km全行程ひとりラッセルの一日でした。
-
鈴沼も冬の佇まいとなりましたね。