人気ブログランキング |

船形山頂直下、幻の水場を探しに・・・水琴の滝へ

船形山の山頂直下に水場はあるのか・・・?
c0294658_21380045.jpg
旗坂キャンプ場付近や
c0294658_21380852.jpg
小荒沢林道あたりのブナ林の紅葉が美しくなってきた休日、幻の水場を探すために山にやってきた。

今の時期を1年待った。
話は昨年の秋に遡る。
ナグサメの滝の命名者である色麻のH坂K男さんから興味深い話を聞いた。
「おらが若いころ船形詣さ行ってだオンツアンだぢの話だど、湯谷地がら登って山頂さ行ぐ少し前に水汲んで上がったって言うんだけど、どごさあんだべね?」
H坂さんが若いころオンツアンだった方々は現在ご存命であれば100歳は越えている。と言うことは、この話は昭和20年以前、戦前の話なのだろう。

参考になるようなヒントをいくつかもらい、僕はひとつの見当をつけていた。
詳しい内容は面倒くさいので省略するけれど・・・。

c0294658_21383030.jpg
大滝キャンプ場から登り始め、眺望所を過ぎて少し行くと涸れた沢を横切る場所がある。
今日はこの涸れた沢を遡って水場を探しに行くのだ。
探すっていうより見に行くのだと言った方が感覚的には近かかったと思う。だって僕は今までの考察で水場があるって言うのは確信に変わっていたのですから。
c0294658_22092854.jpg
少し遡っても水のある気配はない。
c0294658_22094477.jpg
さらに遡っても水の気配はない。
c0294658_22095748.jpg
もっと遡っても水の気配はない。
c0294658_22100842.jpg
あら!沢の形状が消えて崖になっちゃいました。
でも!
c0294658_22140418.jpg
僕は確信しているわけですから、登っちゃうんです。
c0294658_22141703.jpg
どんどん登ります。
c0294658_22143147.jpg
登ってみれば結構な高度感。後続のためにロープを出した。

ここが一番の難所でしょ!あとはそんなにヒドイとこないだろうね!
なんて言いながらしばらく行くと・・・
c0294658_22194234.jpg
目の前に、滴り流れ落ちる水に黒く光る岩盤が現れた。
c0294658_22234294.jpg
水場であります!
c0294658_22243013.jpg
持参した空のペットボトル500mlはすぐにいっぱいになった。

標高およそ1350m、山頂までの直線距離600m地点。
山頂直下と言うには少し無理はありますが、山頂の手前の山中に確かに水場はあった。
c0294658_22310438.jpg
岩盤上部の大岩の下から水は流れ落ちていた。
そして岩盤のすぐ下に小さな水溜りを作るのみで、水は下流へ流れて行くことなく地中へと姿を隠す。

船形山の山頂直下を源とし、6~7mの岩盤を流れ落ちる時だけ姿を現す幻の水。
この水に出会えたこと、手に触れられたこと、飲んだこと、長いこと船形山に通っていますが、また新しい出会いと発見の機会に恵まれました。

そして、何よりも記憶に残るのはこの幻の水場の滝の音でした。
岩盤を静かに伝い流れてくる水ですから流れる音が聞こえるはずはないのです。
でも・・・。
c0294658_23124321.jpg
岩盤の内側から水が流れる音が聞こえるのです。
流れる音というよりも小さな滝壺に小さな滝の水が落下するような音。
まるで水琴窟(*)のように、岩の内側から微かに聞こえる水が奏でる音でした。

==========
水琴窟(すいきんくつ)
日本独特の庭園文化のひとつで、地中に伏せ甕(かめ)をして空洞を作り、伏せた甕の底に溜まった水面に落ちる水滴の音が甕の空洞に反響して、琴の音色に似た心和ませる僅かな音を響かせる仕掛け。仙台市野草園や秋保天守閣自然公園にあります。



-












トラックバックURL : https://bunatayori.exblog.jp/tb/24852538
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]
※このブログはトラックバック承認制を適用しています。 ブログの持ち主が承認するまでトラックバックは表示されません。
Commented by maro7 at 2015-10-27 20:24 x
標高およそ1350m、山頂までの直線距離600m地点…地図でほぼ特定しました。1350m地点というと、夕日沢分岐から御来光岩までの途中左手にチョロチョロ流れる場所がありますが、同じ水脈ラインかと思ったりして。
チバさんの特定した場所が100年前の水場だとしたら、そこから山頂に通じたのでしょうかな??
湯谷地の温泉旅館(旅籠かな)といい興味は尽きません。
Commented by mt1500funagata at 2015-10-28 09:07
> maro7さん
涸れ沢を遡行すれば良いだけなので簡単に行き着くことは出来るでしょう。
地図的には山頂まで大した距離ではないので目指してみましたが、猛烈なヤブで断念。右方向へトラバースして色麻コース逃げました。
ここが昔の水場だったのかを確定す術はないですが、水場の崖を巻いた後、北へ平行移動すると今の展望所の付近に出ます。そこから御来光岩まで直登し山頂に至ったのでは?と想像する訳です。
湯谷地から眺望所までの昔のルートも沢伝いでした。
http://bunatayori.exblog.jp/23098856/
眺望所から沢から沢へと伝うルートを考え、更に開山神社の存在を考えるとこのルートではないかと思うのです。

この水は間違いなく鏡ケ池へ向かいます。下山時は涸れ沢の下流部偵察しています。風で破壊された旧山頂小屋の赤いトタン屋根の残骸も確認出来ました。

最後にmaro7さんへ
「船形連峰御所山案内」145ページに興味深い一文があります。「三光滝の滝音をききながら保野川より登りきった所で、尾根をのぼり切る」
三光滝ってどの滝なんでしょう?
Commented by maro7 at 2015-10-30 22:05 x
返事が遅くなりました。
あらためて「船形連峰御所山案内」145ページを見ました。食欲がそそられますね。
これこそが、私の辿ったルートかな??
でも、旗坂ルートに出たのは少し位置が違うかな。
「三光滝の滝音」はどこか、小滝が数箇所ありましたが滝音はなかった。やはり、どこかで左に折れるルートがありそこに三光滝があるのかな。
マロのページⅢの参考です。
2011-01-06「ナグサメの滝」船形山の廃道を辿るhttp://maro70.blog.fc2.com/blog-entry-143.html
Commented by mt1500funagata at 2015-11-01 19:52
> maro7さん
返信ありがとうございます。
145Pの記述を見て真っ先に思い当たったのが、上記のマロさんのブログ記事でした。
マロさんはこの支流を最後まで詰めて升沢コースに出た訳ですが、145pを読み解くと三光の宮の400m手前で尾根に上がり、現在の登山道と同じルートで三光の宮へ行ったのだと思います。
そこでマロさんの上記記事を読み返してみて、同記事にアップされている支流の小滝が尾根に登る地点にある「三光滝」ではないか?と思い、二つ上のコメントをした訳です。
by mt1500funagata | 2015-10-24 23:40 | 船形山界隈 | Trackback | Comments(4)