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ツキノワグマの距離感

僕がツキノワグマの観察フィールドにしている船形山の麓、嘉太神集落跡地。

6月からトレイルカメラを設置して定点観察を始め、7月からはカメラを2台にして観察を続けていて、10日おきくらいに記録メディアの交換をするのだけれど、2台で150カットくらいのクマの動画を捉えている。
なんか面倒くさくなってしまって正確なカット数は数えなくなってしまったけれど、今年は合計で500カット近くの動画が撮れていると思う。
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7月中は日が長いのを良いことに仕事帰りに時間を見つけては定点観察ポイント近くに行ってクマが現れるのを待った。夕方6時過ぎから待っていると、ほぼ決まって7時前後にクマはやって来る。
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道路の向こうからやって来るクマ。

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20mくらい先で道路を横切るクマ。

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トレイルカメラを設置しているクマの道の向こうからやって来るクマ。

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最初のクマと同じ個体かな?

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こんなカンジで待っている。(道路の右側にクマがいるの分かりますか?)ここまで5枚の写真はそれぞれ別な日だけれど、全て同じ場所で車の中から撮ったもの。

森林パトロールの仲間と一緒に待っていた時も、「ちょうど7時だから、そろそろ道路の向こうからか、そこの電柱の脇かクマの道からクマが来ると思うよ」なんて話していたそばから「あっ!来た!来た!」と電柱の脇からクマが顔を出した。窓を全開にして声を出してしまったので、すぐに藪に身を隠してしまったけれど、僕が一人で静かにクマが近づいて来るのを待っているってことを繰り返すうちに、ツキノワグマの距離感が分かってきた。

およそ20m。

7時に現れるクマは僕のジムニーを何度も見ているだろうし、僕の臭いも分かっていると思う。
車の窓から身を乗り出している僕と目が合っても、慌てることなくどんどん近づいて来る。そして決まったように約20mのところで静かに藪に姿を隠す。僕にとっても20mって距離は車の中に居れば怖くはないけれど、外に立っていたとすればギリギリの距離。クマにとっても許容できる距離は20mくらいなんじゃあないかと思うようになった。

もちろん、ここでのクマと僕の関係と森で偶然出会うクマは別物って話ではあるけれど、クマが人間に対して許容できる距離感が20m前後だとすれば、20m以内でバッタリ遭わないようにすればよい訳で、森や登山道を歩いていて不安な時は定期的に大声を出すとかホイッスルを吹いたりとか、(一般的に言われている)クマに自分の存在を知らせることは有効なのではないかなあ?と考える訳です。(クマ鈴やラジオはクマの気配を感じられなくなるので、僕は使いませんけどね)

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目の前にこんなマダラな大グマが突然現れたら怖くてたまりませんねえ!

相当数たまったカットの中には、僕と背比べをしてくるクマの姿もあった。
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立ち上がると僕の胸のあたりに手がかかる。と言う事は、以前ウチで飼っていたセントバーナードとほぼ同じ大きさ。
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ウチにいたのはセントバーナードとしては小柄な雌で体重は47㎏だった。クマは手足も太いので体重が約50㎏で3歳くらいのクマではないのかな?

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クマは突然の明かりにも動揺しないことが分かった。別なカメラが照射した42個のLEDライトが突然光っても全く意に介していない。地元の農家さんがクマよけだと言って畑に設置しているセンサーライトは、まるで意味がないってことですね。

数ある動画から記事中に関係のある数カットをまとめてみました。(3分28秒)





# by mt1500funagata | 2019-08-11 23:43 | 野生動物との出会い | Trackback | Comments(2)