みずといのちのみなもと

ブナの森はみずといのちのみなもと
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小雨の降る中、船形山を升沢小屋までブラブラと歩いてきました。
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タムシバの花びらや
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ムラサキヤシオの花びらを濡らしていた水滴も
ブナの森の土の中で浄化され、いのちのみなもと、となるのでしょう。
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船形山の山中、氾濫原で地中に吸い込まれた水が最後に現れる場所です。
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ここヒラコ沢の小滝のすぐ上が、氾濫原伏流水の出口です。
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いつ訪れても幻想的な風景は、水の冷たさと純粋さが醸し出すのでしょう。
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# by mt1500funagata | 2013-06-16 06:17 | 船形山界隈 | Trackback | Comments(0)

たぬきの高倉林蔵氏

今日のように、どんより曇って空気が重く動かない日は、森の動物たちと会える機会が多くなるんです。

とんびに聞いてみました。
「どう?そこいらへんに誰かいた?」
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からだは大きいけれど、内気な彼は黙って飛びたち、ずっと上のほうに昇って「ピーヒョロロ・・・」って遠くからなにか言ってました。

僕も上のほうに向かっていくと、
たぬきの高倉林蔵氏が、きちんと正座して待っていてくれたようです。
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「今日は曇天で良いお日柄ですね。」と丁寧に挨拶すると、
「そうですね。先ほどから子うさぎの房子が跳ね方の練習をしているようでしたよ。」
と丁寧に教えてくれました。
「どうもありがとう」と僕がお礼を言うと、「それでは失礼します。」と丁寧に挨拶をして
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ゆっくりと沢のほうに降りて行きました。

森に住む動物の割には動きが遅く、人間に見つかった!それ逃げろ!ってカンジじゃなかった。
正面からだけじゃなく、斜めからの写真も撮らせてくれるくらい落ちついて
僕の前に居てくれた。なんか嬉しかった。

また少し上って行くと、茶色い毬がぴょんぴょん跳ねているようなのが見えた。
「ああ、子うさぎの房子だ。」
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補助輪付きの自転車を買ってもらったばかりの人の子が、喜んでぐるぐる走り回るように。
うさぎの子は跳ねるのが楽しくてしょうがない、って云う様にそこいらへんを跳ね回っていた。
「写真撮るの難しいよ~」って言っても、聞く耳を持たずに跳ねていました。
大きい耳、持ってるのにねえ。
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# by mt1500funagata | 2013-06-11 23:12 | 野生動物との出会い | Trackback | Comments(0)

あどけない話

今日の七つ森の空は焼けると思った。
ほんとの空を見たいと思った。
僕は急いで空を見に行った。
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田圃のむこうに在るのは、
切っても切れない
むかしなじみのきれいな空だ。
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染まる山並みのぼかしは
もも色の夕の輝きだ。

僕は遠くを見ながら思う。
七つ森の山の上に
毎日出ている青い空が、そして、
今日のようなきれいな夕焼け空が
ほんとの空だと思う。
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あどけない空の話である。

今回は高村光太郎をパクってみました。
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# by mt1500funagata | 2013-06-09 23:12 | Trackback | Comments(0)

たぬきのポコ助

仕事が早めに片付いた。
って、ゆーか明日は早朝から県外の山に向かうので、
早く終わらせてきたんです。

まだ、明るいから先日ちょっと会ったツキノワグマのジン太にまた会えるかな?
って思って、大畑山の向こう側、嘉太神あたりに寄り道してきました。
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Sさんの別荘の前で、しばらく静かに待ってたら・・・
いつからだろう?タヌキのポコ助が、うしろから僕を見ていた。
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「なにやってんの~?」
「ツキノワグマのジン太待ってんだよ。この辺にいた?」
「ふ~ん、ひまなんだね!今日は会ってないなあ。」
「そっかあ、ところで、ちょっと痩せたんじゃない?」
「このへんの山もせしうむ心配でさあ。じゃあね!」
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ぴょんと跳ねてスタコラと、どっか行っちゃいました。

日の長い季節、夕暮れ時の出来事でした。
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# by mt1500funagata | 2013-06-07 21:20 | 野生動物との出会い | Trackback | Comments(0)

朝もやの湖に

朝もやの湖に 水晶の舟を浮かべて・・・
って唄が、僕が学生の頃あった。
唄いだしは、あなたのこと想うとすごく胸があつくなるの・・・
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ここ嘉太神ダムに来ると、いつも思い出すフレーズ。

王城寺原の米軍実弾演習の絡みで、集団移転した嘉太神集落。
荒れた人家の跡が点在する中で、一軒だけ手入れされているSさんの別荘の庭。
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ここに彼はいた。
一昨年生まれたツキノワグマのジンタ。
庭の花を眺めていたのか、ひとりで座っていた。
少しの時間、顔を見合わせていたけれど
「そうだっ、写真撮らせてよ」って僕が言っってカメラを向けようとした。
そしたら、恥ずかしがりやの彼は「いや、遠慮しとくよ」って、
顔をそむけながら片手をちょっとあげて静かに後ろの森に戻って行った。

今朝は久しぶりにツキノワグマと会って、良い朝の散歩でした。

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彼女は、かあちゃんグマのハナです。写ってないけど赤ちゃんクマ連れてました。
(ずいぶん前の写真ですけど・・・ね)
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# by mt1500funagata | 2013-06-05 07:05 | Trackback | Comments(0)

やまなし

小さな谷川の底を写した何枚かの写真です。
    六月一日
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「クラムボンはわらったよ。」
「クラムボンはかぷかぷわらったよ。」
「クラムボンは跳ねてわらったよ。」
「それなら、なぜクラムボンはわらったの。」
「知らない。」
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つうと銀いろの腹をひるがえして、一匹の魚が過ぎて行きました。
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「クラムボンは死んだよ。」
「クラムボンは殺されたよ。」
「クラムボンは死んでしまったよ・・・・・・。」
「殺されたよ。」
「それならなぜ殺された。」
「わからない。」
魚がまたツウと戻って下流のほうへ行きました。
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「クラムボンはわらったよ。」
「わらった。」
にわかにパッと明るくなり、日光の黄金(きん)は夢のように水の中に降って来ました。
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波から来る光の網が、底の白い磐(いわ)の上で美しくゆらゆらのびたりちぢんだりしました。

「お魚はなぜああ行ったり来たりするの。」
「何か悪いことをしているんだよ。とってるんだよ。」
「とってるの。」
「うん。」
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そのお魚がまた上流(かみ)から戻って来ました。
今度はゆっくり落ちついて、ひれも動かさず、ただ水にだけ流されながら・・・。
その影は黒くしずかに底の光の網の上をすべりました。
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「お魚はどこへ行ったの。」
「魚かい。魚はこわいところへ行った。」
「こわいよ。」
「いい、いい、大丈夫だ。心配するな、そら、シロヤシオの花が流れてきた。
  ごらん、きれいだろう。」
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光の網はゆらゆら、のびたりちぢんだり、花びらの影はしずかに砂をすべりました。

前回に続きパクリ、宮沢賢治「やまなし」の一節です。
大人になって宮沢賢治を読み返すと、童話じゃないよなって思います。
会話をしているのは蟹の子供らです。魚を捕ったのはカワセミです。
でも、この物語の中のどこかに自分がいる。
傍観し怯える蟹か?
悪いことをして行ったり来たりしている魚か?
その魚を捕ったカワセミなのか?

クラムボンを殺したのは僕なのか?
「せしうむ」か?
いや、クラムボンこそが僕らのことなのか?


釣竿もって船形山のそこいらへんに行って歩いて来たのですが、「やまなし」を想うと、
なんか、イワナを釣って食べるって気にならなくて、写真だけになっちゃいました。

途中ヌメリツバタケを見つけて喜んだり
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これぞ、ホントの流水麺って、そばを沢水に晒したりして
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「洋風冷やし流水そば」を作って食べて・・・。
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そうそう、キノコソテーもね!

森の中の沢で初夏の一日を過ごしてきたのです。
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ちょっと写真も撮ってきました。
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# by mt1500funagata | 2013-06-01 23:00 | イワナ&沢 | Trackback | Comments(0)

マグノリアの木

霧がじめじめ降っていた。
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何べんも何べんも霧がふっと明るくなりまたうすくらくなりました。
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これはこれ
惑う木立の中ならず
しのびをならう
春の道場

けわしくも
刻むこころの峰々に
いま咲きそむる
マグノリアかも・・・
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ほうのきの下に立っていた子どもが叫びました。
「サンタマリア、マグノリア、
 枝にいっぱいひかるはなんぞ」
別の子どもが叫びました。
「天に飛びたつ銀の鳩」
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マグノリアの木は静寂、マグノリアの木が覚者の善で又私どもの善です。

って、宮沢賢治「マグノリアの木」の一節です。


*マグノリア:モクレン科モクレン属の学名

静寂のなか、タニウツギが艶やかでした。
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# by mt1500funagata | 2013-05-30 07:27 | Trackback | Comments(0)

船形山山開き

5月26日は、船形山の山開き。
エゾハルゼミが、地中から出てきて鳴き始めれば、夏山シーズンの始まり。
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足下には、おとしぶみ。
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残雪にブナの新緑が映える季節。
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山頂のミヤマキンバイは、ずいぶん数が減ったなあ~って思います。
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蛇ケ岳経由で下山。振り返れば船形山頂が。
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蛇ケ岳の雪渓を、お行儀良く一列で帰り道。
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なんか、久しぶりに真面目に登山したってカンジでした。
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# by mt1500funagata | 2013-05-26 22:18 | Trackback | Comments(0)