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七つ森 笹倉山の黒岩尾根

昼からの僅かな時間のすき間を縫って、七つ森笹倉山へ向かった。
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今日は笹倉山(大森山)の黒岩の上に立つつもりでやって来た。
この写真を撮った場所までは家から車で8分。
時間のすき間を縫ってって程度で来られる身近な山なのである。

麓の伊達山林道の途中から黒岩目指して歩き始める。
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1月のくせに小春日のような天候。特にここは南斜面なので雪もなく、受ける日差しが暖かく感じられる。

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10分も歩けば黒岩の基部に行きあたり、岩っぽい斜面を簡単に登れそうにみえたけれど・・・

写真では伝わりにくいけど、登るとすればかなり危険なところだ。
昨年1月に、ここ黒岩ルートを登った時は、向かって右側にトラバースし黒岩の右側(東側)を登って国見崎へとたどり着いた。
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今日は、左にトラバースして黒岩の左側(西側)の尾根状になっている斜面を登って黒岩の上に腰掛けるってことを考えていた。
最初に結果を言えば、無理!無理!一人で行けるようなところじゃなかった。

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笹倉山の岩場って麓から見れば一枚のように見えるけれど、実際に現地に行ってみると下からは木立に隠れて見えない一段目の岩場がある。
易しそうなところに目を付けて手をかけてみたけれど、下で確保してくれる人がいなければ行き詰った時にどうしようもなくなりそうだった。
一段目も巻いて、上部の岩場の下へ。

今日はこのまま真っすぐ、岩場の下を西に向かってトラバースした。


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振り返るとこんな感じ。


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下を見ればこんな感じ。ゴロゴロした岩とすき間のぬかるんだ土の上に落ち葉が積もり、滑ったら止まれそうにない。

こんな急な斜面をスタスタと歩くカモシカがいる。
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カモシカの踏み跡を利用させていただいた。

カモシカが横に逸れた後の直登も…急!
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浮石でないのを確かめ、手の力も借りて上を目指す。
実はこの少し前に浮石に手をかけてしまい、危ない思いをした。
足場を固め次に手掛かりになる岩や木立を確認したうえで、次の一歩を踏み出すようなきわどい登りが続いた。

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ふう~、やっと一息付けるような尾根状のところまで登って来た。
腰を下ろして一休み。

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こうして取りついた尾根だけれど、登る人はほとんどいないだろうと思う。
「黒岩尾根」って名付けていいっすか?
距離はちょっとしかないし、この記事みてここに来る人も多分稀だと思う。
「笹倉山 黒岩尾根」でいいっしょ?

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野ウサギの足跡をたどって登るヤセ尾根も上のほうは雪が残っている。

この辺から東に向かってトラバースして行けば黒岩の上部に行き当たると思って、すこし歩を進めてみた。
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止めといたほうがいいね!

黒岩の上に立ったら、そのまま降りるつもりで今回もロープやら下降器やら装備してきたけど無理みたい。
来たルートをそのまま下山するのも危なすぎる。
山頂経由で下山するしか選択の余地はなかった。

仕方なく国見崎を目指して、これまた急な斜面を登ると藪が濃くなり、人の声が聞こえて来た。
「おーい!人だよー!ケモノじゃないよー!」って声をあげながら、国見崎の突端から顔を出した。

東屋には二人のかたが居られて、予想外の方向から現れた僕に期待通りのリアクションをプレゼントしてくれた。
得意になって話したかったんですよー!ここ登ってきたんですよー!って。

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一人の方にシャッター押してもらい、もう一人の方とは少しおしゃべりをした。
青葉区のSさーん!見てくれてますかー?

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山頂にあるお堂の名称は「大森薬師堂」。藩政時代に書かれた「七疑峰(七つ森)」の記述は「巨魁峯(ヲオモリ)」。
いつから笹倉山と呼ばれるようになったのだろう?
麓に生まれた歌人の原阿佐緒は、大正10年に「笹倉の秀峰(ほつね)・・・」と詠んでいる。
という事は、「笹倉山」の呼称が定着したのは、江戸末期~明治の間ということなのだろう?

大森薬師堂の薬師様に願掛けをした。
手を合わせ、ある人のことを想う。
今日は、そのためにここへ来たんだ。

でも、ちょっとだけ自分も楽しませてもらうことにして、黒岩尾根ルートの開拓をしてみた。

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泉・北泉を見ながら西斜面を直線的に伊達山林道へと下山した。

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一般ルートの真裏にあたる南斜面。
普通に登れるようなルートを見つけ、黒岩の上部に腰掛けられるようになるまで、あと何回かは来なくちゃいけないだろうなあ。

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Commented by tabilogue2 at 2018-01-07 22:42 x
「人だよー、ケモノじゃないよー 俺、俺、俺だってば」
これが一番やってみたいセリフなんじゃないの?(´艸`)

斜面は相当水を含んで”ずぶずぶ”だねえ
ビレイヤーがいても逆層じゃ厳しい 無理だ
ドライツーリングの仲間が必要だなぁ
Commented by mt1500funagata at 2018-01-08 07:17
> tabilogue2さん
そうそう!昨年黒岩ルート登った時、国見崎に誰もいなくて「誰かに得意げに話したかったねえ~」なんて3人で話していたものです。

近場の里山ですが緊張感を強いられるルートでした。
・泊(テントor避難小屋)・緊張感(or雪)・現場でメシを作って食う(カップラーメンやコンビニおにぎりじゃ×)
自分では、少なくとも一つは当てはまらないと山に登ってる(入っている)って思えないです。家を出てから帰宅まで3時間強で登れる貴重な里山ルートです。



Commented by Tybolt at 2018-01-08 13:44 x
山頂でお話させていただいたSです。あの後、登山道をのんべんだらりんと下りました。ありがとうございました。
Commented by mt1500funagata at 2018-01-08 19:54
> Tyboltさん
おおー!Sさん、こんばんは。
見てくれたのですね、ありがとうございます。
国見崎でお話しさせてもらって嬉しかったです。お暇な時には覗きにきてくださいね。
またどこかでお会いしましょう。
by mt1500funagata | 2018-01-07 22:03 | 七つ森界隈 | Trackback | Comments(4)