北泉ケ岳 春の重雪ラッセル

昨夜の雨が上がり春の青空が顔を出した朝、泉ケ岳へ向った。
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里は雨だったけれど、山では雪だったようだ。

今日は来週開催される「船形山のブナを守る会」の春山観察会の下見のため、北泉ケ岳へ行くのだ。

それほど早い時間でもなかったけれど、泉ケ岳スキー場の駐車場には僕ら以外の車はいなかった。
7時30分頃に歩き始めた僕らの前を歩いた人はいない。先週に引き続き今日もラッセルラッセル!
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歩き始めは軽く感じた雪も、さすがは春山。日差しを浴びればみるみるうちに湿り気を帯びた重い雪へと変わっていった。

水神ではアウターを脱いでシャツだけになり、心地よい春の空気を感じながらの登りとなる。
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春山の行動食と言えば三色ダンゴにかぎる。

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北泉への登りの途中、先頭を歩いていたシゲルさんが言った。
「夏道ってどの辺通るんだっけ?」
2番手を行くヨシコさん「???」
ラストを行く僕「???」
えっ!?みんな分らない!?

そー言えば3人とも北泉ケ岳には何度も登っているけれど、最後に夏道歩いたの何時だったっけ?って言うほど積雪期にしか登っていないんだった。
僕は記憶を辿った。

そうだ、山頂で「故Iさん」を2時間近く待っていた15年くらい前が夏道を歩いた最後だったように思う。
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Iさんは国家公務員として勤め上げ、リタイア後は好きな山登りをして暮らすのだと言って、年間200日くらい山に入っていた。山行の集合場所へ来るのも自宅からではなく、鳥海山のテントからとか・・・そんな人だった。中でも泉ケ岳はIさんの一番好きな山で、年間100回近くは泉ケ岳へ登っていたようだ。
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 15年くらい前の夏、北泉ケ岳の山頂で、Iさんと出会った。
Iさん、「おーチバさん!焼酎の水割りでも一緒にどう?」
僕、「いーっすねえ!ご馳走になります。」
Iさん、「あっ、しまった!水持ってくるの忘れた!水汲んでくるから待っといてや。」
出身地の京都訛りが少し残るIさんの言葉に、僕は何の疑問も感じずに「待っている」と答えた。

しかし、いくら待ってもIさんは戻ってこない。1時間以上経って、やっとIさんが戻って来て冷えた水で焼酎の水割りを作ってくれた。
「どこから水汲んできたんですか?」
「この辺だったら水源しかないやろ。」
だったら、僕も少しは水を持っていたし何だったらストレートでも良かったのにー!僕は1時間以上、炎天下の山頂でじっと待っていたんだよー!
まあ、そうは言うまい。Iさんは冷たい水割りを僕に飲ませたくて炎天下に水源まで下りてダラダラ坂を登りかえして来てくれたのだ。
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Iさんと山行を最後にご一緒したのは平成18年の秋、ブナの会の薪荷揚げだった。
すこし痩せたIさんがすでに病魔に侵されていたことを僕は知らず人一倍の薪を背負っていたのを覚えている。その数ヵ月後、Iさんは床に伏してしまったけれど、再び長倉尾根を歩くことを語っていたそうだ。

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泉ケ岳~北泉ケ岳そして長倉尾根にIさんの魂は生き続けていることを思い出した北泉の山頂だった。

下山時は三叉路へは戻らず、四本桂(正しくは四本シナノ木)から△1155のピークに乗り上げ、
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上ソバ倉へと向った。
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展望が開けているこんな春の日は、ここへ来ない手はない。
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想像通りの展望が僕らを待っていた。

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「船形山のブナを守る会」では、3月26日(日)
北泉ケ岳をフィールドに早春の観察会を行います。
ブナの会の活動に興味のある方など参加してみたいと思う方は、僕宛にメールで①大体のお住まい②お名前③年齢をお知らせ下さい。具体的な案内を送ります。
事前の参加申し込みは必要ありませんし、当日の気分しだいで参加を決めていただいても結構です。(ただし、3月の残雪登山に自信のない方はご遠慮下さい)
メールアドレス=mt1500funagata(アットマーク)yahoo.co.jp
(迷惑メール対策で@をカタカナ表記しています)


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Commented by tabilogue2 at 2017-03-20 20:46
今日も行ってきました・・・って 車で乗り込めたので嬉しかった(…って そこかいw)

北泉まで輪カンなし 鉄の爪だけで登れました。楽ちんw
帰り道 袖倉方面まで出向きました 来週も楽しみにしております。
Commented by mt1500funagata at 2017-03-21 10:09
> tabilogue2さん
ラッセル不要の雪道だったら夏道よりずっと歩きやすいですよねえ。
今度の日曜は僕がCLです。宜しくお願いします。
by mt1500funagata | 2017-03-18 23:11 | 泉ケ岳周辺 | Trackback | Comments(2)