ぶな平~湯谷地尾根~升沢小屋で釜揚げうどん

3月だよー!春だよー!
って訳で船形山へ向った。
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雪に覆われている旗坂キャンプ場の駐車場ですが、踏みしめる雪の感触はすっかり春。

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天気予報に反して朝の船形山登山口は青空に春の日差しが眩しいほどだった。

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早春の締まった雪は歩くのにちょうどいい。
春山だなー!って何回も声に出し、はしゃぐ気持ちを船形山のブナの皆さんに伝えたかった。


標識20番
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ここから一般ルートを外れる。
今日のひとつの目的地、小荒沢源頭のブナ平へと方向を変える。

ランドマークのない平坦な雪原だけれど、もう地図もコンパスも要らない通い慣れた道になった。(道ないですけど・・・)
僕は雪の山が大好き。しかもこんな天気なら申し分がない。
どこでも好きなところを歩ける自由度と開放感がたまらないのだ。

小荒沢源頭ブナ平に立つブナ。
左が「黒森」右が「花染」僕らが勝手に名前を付けて呼んでいたのだが、国立国会図書館にも所蔵される書物にこのブナの名前が明記されたことで、「黒森ブナ」と「花染ブナ」は歴史に名を残すブナとなった。
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船形山の中で僕が一番好きな場所。
「黒森」はここ10年で急に衰えが感じられるようになった。

10年前、平成17年5月の手前「花染」左奥「黒森」
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初めて訪れた当時の想いを2010年8月発行「みずといのちのみなもと ブナの森10号」に僕はこう綴っている。
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・・・(前文略)・・・そこは、ほとんど人が入ることのない原生林でした。胸高周り4m近い巨木もいたるところに目に付きます。誰もいないブナ林で巨木に抱きつき、違うテンポで刻む鼓動を感じると何百年生き続けたブナから自然の命とパワーを分けてもらえるような気がします。その中に樹齢400年はあろうかと思われる巨木が2本並んで立っていました。いかにも山の精霊といった雰囲気の巨木で、樹齢を重ね両方とも幹はごつごつしていて途中から太い枝も折れ、世代交代を待っているような老木であり、次の世代の精霊となるべきブナが現れるのを2人並んで見守っているような気がしました。花染山の北斜面と南東面はブナが伐採されてしまい植林地となっていますが、この2本の巨木の間に立つと、ここの周辺のブナはこの2本が守ってくれていたのではないかと思ってしまいます。
自然への畏敬、山の精霊、自然保護・・・ここのブナ林を歩いてみて改めて考えさせられることでした。そして、こう思いました「みんなも来てみればいいのに・・・」
・・・(中略)・・・「黒森」の根本から僅かに離れた残雪の上にテントを張り、同じ場所で一夜を過ごすことが出来ました。でも、精霊の宿るブナの巨木たちの会話を聞くことは出来ませんでした。何百年ものあいだ同じ場所に立ち続け、何百回もの季節の移ろいを繰り返してきたブナと私たちでは流れる時間の速度が違いすぎるからなのでしょうか・・・。
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あと少しで「黒森」は土に還る時を迎えることだろう。
僕はその時を見届けたいと、今強く思っている。
そして僕も土に帰る時を迎えたならば、この「黒森」の根本で下草が生える少しの役に立てれば、と願っている。
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世界中で僕ほどこの場所へ足を運んだニンゲンはいないだろうと思っている。
国有林であり誰が訪れたとしても構わない場所なのだけれど、僕の心の中では「ここは僕の場所」なのである。

花染山から続く尾根。
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ちょっと厳しいかな?って思ったけど雪庇のゆるい所を強引に尾根に乗り上げた。
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この素晴らしく素敵な尾根の上ををしばらく歩き、右へ折れて湯谷地尾根へと向った。
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今日やって来て良かった。
積雪が少ない今年ではあるけれど、奥山らしい積雪量の中を歩くことが出来た。

大滝キャンプ場~三光の宮間登山道の保野川渡渉点近く。
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雪解けが進むと保野川は増水し上流の崖から崩壊した雪のブロックが流れて来て、渡ることは出来なくなる。何年か前の4月に湯谷地側から激流となっている保野川を恐怖心を持って眺めていたことを思い出す。

湯谷地尾根。
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この尾根を真っ直ぐ登り、更に山頂下部の雪原を真っ直ぐ突っ切れば船形山山頂。だからここは一本道の「湯谷地尾根ダイレクトルート」と僕らは勝手に名前を付けている。

今日は山頂を目指さない。
標高1150m付近で湯谷地尾根を左にはずし、保野川の左岸に沿って升沢小屋へと向った。歩く人なんて滅多にいないって言うか皆無に近い、赤布なんて全然ないので地図を読み地形との照らし合わせが出来ないと、一本で小屋にたどり着くのは難しい。今日はGPS2台が装備されていたけれど、キカイに頼るようなことはしない。なんてったって面白くないのだ。

このルートで升沢小屋へ入るのは初めて。
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いつもの升沢小屋が新鮮に見える。

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最近船形山に入れ込んでいる或る人のブログに「山ヤなら吹雪の中でも冷えたビールを飲むものである(笑)」的なコメントを書き込んだ手前、冷えたビールで乾杯した。
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キュウリとツナフレーク、ミョウガ入りのつけタレで食べる釜揚げうどんが今日のメインテーマ。

一応、小屋の管理人として地下にもぐりバイオトイレの便槽を確認してきた。ガッチガッチに凍ってる。
これからの季節、この小屋を訪れる人も増えると思いますが小屋の周りの雪が消えるまでの間は、便槽は凍ったまま。トイレ室内のハンドルが回り難いようだったら、便槽が凍っているって事ですから無理に回さないようにしてくださいね。故障の原因になります。


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食後、小屋を出たら雪が舞っていた。
午前中は春山、午後は冬山と一度の山行でふたつの季節を楽しむことが出来る。
へこむどころか、むしろ嬉しい。
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青空の下の春山登山もいいけれど、雪山はやっぱりこうじゃないとね!
って冬期の山歩きを名残り惜しむように下山した。
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今回ご一緒した、もときちさんのブログ記事は↓↓↓こちら
http://tabilogue2.exblog.jp/23918006/


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Commented by tabilogue2 at 2017-03-06 22:36
お疲れ様でした~♪ 翌日のこともあり標高を抑え気味にしていただいてありがとさんでしたぁ。僕のブログにも載せましたので( `・∀・´)ノヨロシクです うどん美味しかったですよ~♪

ぶな平 黒森&花染の古木見学 花染尾根 徒渉点 湯谷地尾根 升沢小屋 ぐるっと一周 面白かったですよ
また知恵を出して戴いてw 次回もヨロシクで~す
Commented by mt1500funagata at 2017-03-07 06:35
> tabilogue2さん
船形山ってどんな山?って聞かれたら、僕はブナの森が素晴らしい山ですよ!って答えます。山頂を目指さないでブナの森に身を置いてブナの息遣いを確かめ、そしてそこに住まう山の精霊の存在を感じる。それもひとつの山の楽しみ方ではないかなあって思っています。
そんな山行が出来た一日だったと思います。またご一緒しましょう。
今度は緊張感のある厳しい登山がいいかな?
by mt1500funagata | 2017-03-04 22:03 | 船形山界隈 | Trackback | Comments(2)