三つめの「すず沼」

船形山界隈には、三つの「すず沼」がある。

船形山麓、大滝キャンプ場近くにある「鈴沼」
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北泉ケ岳山麓、桑沼近くにある「スズ沼」
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七つ森の奥にある「すず沼」
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早朝、クレソンを摘みに行ってきた。
この沼の存在はずっと前から知っていたし、ここにクレソンの大群生があることも知っていた。でも、名前を知ったのはつい近頃のこと。
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今の季節のクレソンは花が咲き食用としての旬ではない。
カッコーが鳴くようになったらセリの季節は終わりと言われるとおりだった。
(クレソンはアブラナ科ですが・・・)

今年4月のある日、僕はクレソンを摘みにこの沼へやってきた。
一人の爺様が先に来てクレソンを摘んでいた。
「どごさ行ぐのや~?」と爺様
「クレソン摘みに来たんです」と僕
すると爺様は少し声を高めて、「誰がら聞いで来たのや?」
僕はこの辺りを歩きまわっていて自分で偶然見つけたのだと答えた。
「見つけで貰うど困んだなや~!」

ずいぶん高飛車な物言いだったので、僕はこの爺様、何様のつもり?って思いながら会話は続いた。
よくよく話を聞けば、爺様は何様どころか地主様だったのである。
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少しの時間で地主様の爺様は僕の自然観を分ってくれた。
そして僕はここのクレソンを摘むことのお墨付きを地主様の爺様から頂いた。

そして、この沼を「すず沼」と呼んでいるということを聞いた。
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「ほれ!こごの水、” すず ”がら来てっぺ!んだがら「すず沼」つーんだ」
確かに、この沼はほんの数十メートル先の清水が流れ込んで出来ている。
過去記事=甘い水とクレソンの森
    =ミステリーの後はクレソンの森へ

宮城県中部では清水(湧き水)を訛って「すず」と呼ぶ。
(他の地域でも「すず」と呼ばれているかは分りませんが・・・)

鈴沼も水源は清水(すず)
過去記事=鈴沼の源頭 純粋な泉

スズ沼も水源は清水(すず)
過去記事=桑沼の源頭 小さな泉

すず沼とは、もともと清水が流れ込んでいる沼を指す普通名詞だったのかも知れない。

僕は地主様の爺様との約束どおり、今日家族で食べる分だけのクレソンを摘んで、三つめの「すず沼」をあとにした。





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Commented by maro7 at 2016-06-14 06:53 x
浜にも同じ清水という地名があります。
洞窟遺跡があり古代人は、この清水で生活をしていたのでしょうね。
やっぱり、発音は「スズ」となります。(笑)
Commented by mt1500funagata at 2016-06-15 10:01
> maro7さん
すずって言葉としても良い響きですね。
明治時代の記録にも「鈴沼」は「清水沼」と書かれています。 スズキさんは清水のそばに生えるナナカマド?(笑)
by mt1500funagata | 2016-06-08 23:23 | 鈴沼 | Trackback | Comments(2)