小雪、凛とした朝の空気

今日は二十四節気で言うところの小雪(しょうせつ)。
本格的な冬がすぐ近くまで来ている、と言う事らしい。
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船形山の麓をねぐらにしているタヌキたちも冬毛に変わり、寒さへの備えは整ったようだった。

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こんな寒い朝に朝寝坊しているのはもったいない。

葉についた霜は朝日が当たれば瞬時に消えてしまう。
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こんな素敵なものを見ないで朝寝坊をしているのはもったいない。

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放射冷却で冷え込んだ朝の凛とした空気感が僕は大好き。

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明日の天気はあまり思わしくはないけれど、すっかり白くなったこの山へ向かうことにしよう。

本格的な冬、やって来るのを待つのではなく、こちらから近づいて行ってやろうじゃないか。
(どこまで行けるかなあ~~???)



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# by mt1500funagata | 2017-11-22 22:50 | Trackback | Comments(0)

升沢小屋の冬支度

船形連峰升沢避難小屋の冬支度に行って来ました。
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うっすらと積もった雪が冬の始まりを物語り、訪れる人もほとんどいなくなる。

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テンの足跡を追うように升沢小屋へと向かう。

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ツキノワグマもまだ冬ごもりの穴を探しているのか?ウロウロしているようだった。
こうして森に暮らす動物の動きを想像しながら歩けるのは、藪が透き雪が薄く積もった季節ならでは。

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おや!?テンが雪の下に何かを見つけたようだ。
すたすた歩いていた足をふっと止め、身体を左にひねってくんくんと臭いを確かめて、前脚を雪の中に突っ込んで土を掻き出す。
そんな姿を想像するのは楽しい。

綺麗な花、美しい紅葉、見事な展望・・・見えるものだけを見ていたのでは、森を歩く面白みは半分って僕は思っている。
見えたものに少し想像というスパイスを加えるだけで、奥行きはずっと深くなると思う。

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例年、11月中旬に升沢小屋の冬支度にやって来る。
窓に雪囲いの板を落とし、スコップを小屋の外に準備する。
中でも一番の目的はバイオトイレのオガクズの総入れ替え。

ちょっと、見苦しい画像かもしれませんが今回は敢えて載せます。
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オガクズを利用したバイオトイレは、簡単に言うと糞尿に含まれる水分をオガクズが吸収し炭酸ガスを蒸発させて微生物が分解する仕組み。
だから、オガクズの含水量が多くなるとうまく機能しなくなるのですね。
このブログで、定期的にバイオトイレのメンテナンスに行ってきたなどど触れているけれど、僕がやっているメンテってのは便槽内のオガクズの含水率を低くする、つまり水分を多く含んだオガクズを取り除いて、乾燥したオガクズを補充するってこと。

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今年は何故か便槽の中が例年より水分が多かった。
もしかすると原因は、トイレの清掃をしてくださる方が水を流したことにあるかも知れない。

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こんな張り紙をしてきた。
このブログ記事を読んでいる方には、知っておいてもらいたいことだし、誰かに伝える機会があれば伝えて欲しいと思っています。

ここで、注意していただきたいのが山頂避難小屋のトイレとの違い。
山頂のトイレもバイオトイレの一種ではあるけれど、山頂のトイレは水による浄化方式ってこと。山頂のトイレは使用のつどバケツ1杯分くらいの水を流し入れることで機能する。だから山頂小屋の外にドラム缶で水を溜めているんですね。
山頂小屋のトイレ→水を流すOK
升沢小屋のトイレ→水を流すNG
という事です。

一通りの作業が終わったら、
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ごま豆乳仕立ての煮込みうどんを食べて、
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自家製のローズヒップティーを飲んで体を温める。

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午後から天候が崩れるのは予報通り。
けっこうな時間をメンテに費やしたので、雨に当たる前に早足で下山してきた。
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来週、山頂までいけるかな?

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帰る前に寄り道した鈴沼は、寒々として何か物悲しい思いがした。

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「ナイジャスキマリハーヒト・・・」
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船形山周辺を根城にするヒゲの写真家が森から聞いた言葉らしい。

僕はまだその言葉を聞くことが出来ないけれど、何百年もの時を経てもうじき土に還ろうとする朽ちたブナも、最初は一粒の種だった・・・ってことは想像できる。

「ナイジャスキマリハーヒト・・・」森と水と風とが約束した時を語った言葉だそうだ。

あなたはこの森の言の葉から、どんなことを想像しますか?



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# by mt1500funagata | 2017-11-18 23:40 | 船形山界隈 | Trackback | Comments(3)

船形山山麓、早朝の旧升沢集落あたり。
うっすらと雪が積もって、昨年より積雪は早くやって来たようです。
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秋と冬が同居する季節ですね。

藪が枯れ雑木が葉を落とせば見通しが良くなり、今まで気づかなかったカモシカとの出会いがあったりする。
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視線を感じて見上げた斜面の上にカモシカはいた。
片脚を上げたまま微動だにしない。次の一歩を踏み出そうとしたところで僕を見つけたのだろう。

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藪が透いた林床はカモシカにとっても走るのが楽なんだろう。
軽やかに斜面を駆けた。
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10数メートル駆けたところで、また僕を見ている。
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僕も静かに斜面を登り、さっきよりも僕らの距離は縮まった。

今年、延べ11頭のツキノワグマを見た。カモシカは3回目くらいだろうか?
ここ何年かでツキノワグマとカモシカ、見る回数が逆転した。

あくまでも僕の肌感覚ではあるけれど、船形山周辺に生息する動物たちに変化を感じている。
ツキノワグマ→増えている。
カモシカ→少し減っている。
アナグマ→増えている。
イノシシ→すごく増えている。
しょっちゅう山に入っている人に聞いてみても同じような感覚なので、きっとそうなのだろうと思う。

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ツツジ?サツキ?
藩政時代に升沢の番所だった早坂林衛門邸跡地に残された庭木。
暖かいと思って花を咲かせてみたら、凍り付いてしまったようだ。

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明日は念のためにワカンジキを持って山に入ることにしよう。

そんな季節が始まりました。



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# by mt1500funagata | 2017-11-17 07:54 | 野生動物との出会い | Trackback | Comments(2)

晩秋 朝の森

雨降りの晩秋の朝。森へと向かった。
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今の時期は日の出が遅いので、早朝と言っても6時近くでないと明るくならない。

4時過ぎに家を出て、6時に帰宅していた夏の日がついこの前のように感じる。
年を重ねると、どうして時が経つのを早く感じるようになるのだろう?

生きて来た時間の割り算らしいですね。
極端な話、2歳の子どもだったら1年って人生の2分の1の時間じゃないですか。
50才だったらどうですか?1年って人生の50分の1の時間なんですね!
1年が短く感じられる訳だ。

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広葉樹は紅葉した葉を落とし一年を終える訳だけれど、春になったら新しく生まれてくる?
幹や枝と葉では時間の流れる速度は大きく違うんだろうな?

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・・・命なき葉の悲しさよ はらはらと風吹けば枝の間より落つ・・・

分かる人はわかるでしょ?
ある有名な短歌のパクリですね。

こんなことを考えながら朝の森をウロウロしていると雨も上がり、
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ヒゲっぽい写真を撮って遊んでいたりする。

分かる人はわかる?かな?

船形山あたりを根城にするヒゲの写真家こと桜井洋二氏の写真ギャラリー
「森の記憶」は↓↓↓こちら








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# by mt1500funagata | 2017-11-11 10:39 | Trackback | Comments(1)

11月3日、谷川岳の一ノ倉沢を眺めに行って来た。
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僕は登ることは出来ないけれど、多くの若者が命を懸けて自分を表現しようと挑んだ場所を見てみたいと思っていた。

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上からも眺めてみた。
一ノ倉沢は下から眺めるのがいいですね。上からでは僕が撮った写真でその迫力を伝えることは出来ない。


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さすがに11月3日は晴れの得意日。青空に引っ張られるように山頂へと向かった。

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せっかくなので、奥の院を越えて縦走してみた。

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すき焼きセットを担いでの縦走は、けっこう大変なルートだった。

でも頑張ったおかげで、
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晩飯は、美味しいすき焼きをいただくことが出来た。

翌日(11月4日)は朝から雨。予報通りの天気の崩れで、雨の中を快適に下山してきた。

観光登山と言うには、かなりショッパイって言うか、とんがった縦走路だったなあ。

「近くて良い山なり」と称される谷川岳ですが、
僕にとっては、「近くはないが良い山なり」ってとこですね。




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# by mt1500funagata | 2017-11-04 23:56 | Trackback | Comments(2)

10月31日、船形山は冠雪していた。
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キノコの収穫に出かけた。
家から車で10分ほどの距離のところにあるキノコ畑。
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イノシシ柵が出来てしまったので、12分かかるようになってしまった。

ゲートのせいで(おかげで?)林道を走行する車もだいぶ減ったのだろう、道は荒れてジムニークラスでないと走行は難しくなった。

車を停めたら歩いて1分。
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ムキタケ


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ナメコ(兄)

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ナメコ(弟)

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ナメコ(来週用)

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ナメコ(再来週用)

11月いっぱい、我が家の主食?はナメコとムキタケになる。

ここは秘密のキノコ畑みたいなもので、収穫と言ったほうがしっくりする。
楽にこれだけのキノコが採れるのだから、この場所を発見した時は嬉しくてたまらなかった。

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でも、ニンゲン(僕?)って困ったもので、楽にキノコ採れるのが何年か続くと、なんか物足りなさを感じるようになるのですね。
キノコを探して森を彷徨ったり、登山中に偶然だったり、キノコを見つけた時の胸の高まりが感じられなくなるのです。

沢山採りたいという欲望、見つけた時の快感を得たいという欲望・・・循環する。
ニンゲン(僕?)の欲望に終わりはないのですね。

困ったものだ。



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# by mt1500funagata | 2017-11-01 07:53 | Trackback | Comments(4)

船形山、色麻コース登山口である大滝キャンプ場の水場が、船形山の霊水「人命水」であることは皆さんご存知の通りでありますが、、、、

その「人命水」の源流にある雨の日だけ現れる「幻の滝」の存在を知る人は少ない。
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船形山の一般的な登山ルートである色麻コースを登り、ある場所から登山道を外れ、涸れ沢を遡ると、そこは「人命水」と「鈴沼」の源流に当たる。
この沢は、晴れた日には水が流れない。この幻の滝の少し上流にある「水琴の滝」の岩盤を流れ落ちる際の、ほんの数メートルだけしか水は姿を現さない。
雨の日だけに現れる、この「幻の滝」の水も登山道近くになると伏流水となって地中へ姿を隠し、人の目に触れることはない。

そんな訳で、今日のような秋雨の日は「幻の滝」を見に行くのには絶好のチャンスとなる。
晴れていれば滝は現れないし、かといって大雨や長雨の時は信じられないくらいの水量で、滝の見物どころの話じゃあない。死ぬかもしれない。

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ブナ林の黄葉は雨の日のほうが美しい。
「雨も天気のうち」いつも言ってる言葉だけれど、この言葉は僕がまだ小僧だったころ、筋金入りのヤマ屋であるブナの会のオヤブンから教えられたもの。それ以来僕も天気のことはあまり気にならなくなって雨なら雨を楽しめるようになった。

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雨の日だからこそブナ林がこんなに美しく映える。

色麻コースの眺望所っていう場所を過ぎ、5分も歩けば涸れ沢を横切る場所がある。
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この涸れ沢の地下を流れる伏流水こそが、「人命水」の源流であり「鈴沼」の源流でもある。(と考察される)

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登山道を外し、涸れ沢を遡る。水の気配はない。

さらに遡ると
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三段滝の形状の岩の下に、昨日の雨でこの沢に水が流れた名残を見ることが出来た。

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ブナの葉が同じ方向に向かって渦を巻くように揃って堆積している。
雨脚が強かった昨夜から未明にかけては、三段滝から流れ落ちた水が渦を巻いて、写真左手の窪地状のところから地中に吸い込まれていったってこと。想像は容易だった。
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木の枝に絡みついた木の葉。高さは僕の肩くらい。という事は、大水の時ここの涸れ沢には水深2m近い激流が流れるってことでしょ?冒頭に書いたように、そんな時にここへ来たら死ぬかもしれない。

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岩を飾る水滴なんかを眺めていたら、上のほうから水の流れる音が聞こえてきた。

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昨日の雨の影響だろう、以前訪れた時よりもずっと下流域で沢の水は現れた。
この分だと、幻の滝の水量も見ごたえのあるものになっているかも知れない。

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想定していた以上に水量は多く、予想通りに雨の日だけに現れる「幻の滝」はその姿を僕の前にあらわした。

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何のことはない良く見かけるような普通の滝じゃない?って言うのは、次の写真を見てから言ってくれ。

晴れた日と、今日のような雨の日との同じ場所の比較写真。↓↓↓
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2年前は、この涸れ滝を登り「水琴の滝」の前に立ったけれど今日は行けない。今日の装備でこの滝を越えることは出来ない。
今日は、ここまでで十分。

一昨年に初めてここへ来た時、雨が降ればここは滝になるのだろうな?って思った。
それ以来、いつか雨の日に来てみたいと思っていた。

誰かが整備してくれた登山道じゃないところを歩き、何の情報もない場所の目を見張るばかりの景観を自分の経験と予測で探し出す。

今日の僕は「登山客」ではなかったと自負している。


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注)水琴の滝、幻の滝ともに公式な滝名はありません(わからない)。僕が勝手につけた滝名です。幻の滝が次回は別な名前になっているかも知れません。
注2)現地へ行くのに迷うことはありません。でも行程や難易度、必要装備などは敢えて記載しませんでした。詳しく書きすぎると登山客としての山歩きから一歩前進しようとしている人にとっては面白くなくなるのでは?と僕自身が思っているからです。

===関連記事:↓↓↓===
 



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# by mt1500funagata | 2017-10-21 22:26 | 船形山界隈 | Trackback | Comments(2)

こだわりの手作り杖

杖を作った。
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僕は今まで杖を何本も作ったし実際に山で使ったりしているけれど、今回の杖は少々こだわって作ってみた。

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テレビはほとんど観ない僕だけれど、NHKBSで火曜日の夜放送の「イッピン」って番組は時々楽しみに観ている。何が楽しみなのかというと、この番組は日本の伝統工芸に現代のセンスを取り入れた職人技術を紹介する番組で、その職人技を自分の手作り品に取り入れられないか?って思いながら観ているのである。

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天然木を使った工芸品の時なんかは、木の削り方や磨き方、塗装の仕方とか色々と参考にさせてもらっている。

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毎朝、紙やすりの番数を上げて行きながら何回もやすり掛けし、朝に塗装して帰宅後に乾いた塗装面を布でこすって磨く。塗装しては磨くを何回も繰り返せば、渋い感じの艶が出てくる。

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紐を通す穴にもこだわってみた。

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ストラップの紐も、真田紐を取り寄せた。
「山文」の焼き印は、南部藩御用達の商家だったチバ家先祖伝来の焼き印。

使ってナンボの杖だけれど、使うの勿体無いなあ。


削って磨いて塗装して・・・って工程は丁寧に時間さえ掛ければ何とかなるものですが、一番大変なのは今回のような傷がついたまま成長して、イイ感じの模様になっている材料となる木を見つけること。
しかも、生えている木を切ってくることは出来ない。

僕は動物観察のパトロールと称して、早朝の林道を走るのは日課のようなもの。
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林道整備で伐採された雑木の中から探してくる。

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今朝は、蔦がしっかり絡みついた、こんな木を見つけて来た。
これをどんなふうに仕上げていくか?このイメージ作りの過程もとても楽しい時間なんだなあ。

杖、いいでしょ!


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# by mt1500funagata | 2017-10-14 22:28 | 手作りの逸品? | Trackback | Comments(4)